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» 2015年02月06日 05時00分 公開

進化したければ、成功体験を捨てよ捨てる「習慣」(2/2 ページ)

[午堂登紀雄,Business Media 誠]
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体験から「応用できる部分」だけを抜き出す

 ここで言う「成功体験を捨てる」というのは、すべて忘れろということではありません。成功体験に縛られ、その方法に「しがみつくな」ということです。

 機械的にどの場面にも当てはめようとするのではなく、過去の成功体験の要素を抽出し、知恵や教訓に変換していくことが大切です。

 そうすれば、どういう場面でなら過去の方法が使え、どういう場面でなら修正すれば使えるか、あるいは使えないかということが分かります。

 例えば家を売るにはどうすればいいか。情報化の時代、かつてのような訪問販売は通用しませんから、ネットでの資料請求や新聞折込チラシでのモデルルーム来場などを促し、そこから商談が始まる――というのが昨今の主流です。

(画像と本文は関係ありません)

 しかし、いまだに訪問販売が通用する商品・業界があります。例えば墓石。墓石は必需品ではありませんから、ほとんどの人にはあえて買ったり買い換えたりする理由がありません。

 墓石のような生活には必須でない商品――しかも高額な商品の場合、顧客自身が「なぜそれを買うのか」という購入動機に気付く必要があります。しかし広告やDMでは、そもそも関心がないからスルーされてしまいます。Webだって関心がなければ検索すらされません。

 しかし、訪問して説明することで「そう言われてみれば、田舎の墓ももう古い。高齢の両親のために新調するか」とか、「よそと比べて立派な墓に入りたい」といったニーズを掘り起こせる可能性が出てきます。

 また、とくに高額品になれば「誰から買うか」という点が重視されます。

 最初は御用聞きのようなものでも、何度も訪れて顔を売り込み信頼を築けば、その信頼関係に基づいて商品も売れます。「○○さんはとってもいい人で、あの人が奨めてくれたものだから」という動機で買う人は多いものです。

 そうやって、商品の特性やら、顧客ニーズがどこにあり、それはどういう方法で喚起できるのか、といった知恵や教訓に落としこむことで、使える場面と使えない場面をはっきりと区別できるようになります。

 しかし、「以前はこの方法でうまくいったから」「この方法はダメだったから」「自分はこの方法が得意だから」「苦手だから」「伝統的な方法だから」「こういうものだ」と旧来の方法にしがみつくと、別の方法が受け入れられない。新しい方法、もっと効果のある方法が採用できなくなります。

 そうしたこだわりを捨てることで、やったことのない方法を考えられるようになる。違う方法を試そうという動機になる。それが、自分の引き出しを増やすことになり、進化につながるのです。

捨てる「習慣」 その4

  • 「成功体験」を捨てられない人:ウザいオヤジになる
  • 「成功体験」を捨てられた人:あらゆる経験を「いいとこ取り」できる

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