オリラジ藤森より頼みやすい後輩になれた僕がやったこと:カラテカ入江の「後輩力」(4/4 ページ)
いつもなぜか頼みごとをされやすい人っていますよね。もしあなたがその立場だった場合「なんで自分ばかり……」と不満に思いますか? それとも素直に喜んで引き受けますか?
先輩、上司が喜ぶ「感動後輩」になる
後輩力の鉄則の1つに、「淡泊なメールしか書けない後輩は、かわいがられない」というのがあります。あくまで、心がオカマといわれる、ぼくの自論ですが。前項でもお話しした通り、何か1つ武器を持っていれば、上司や先輩から「できる部下、できる後輩」と認めてもらえる可能性が高まりますが、それとは別に「かわいい部下、かわいい後輩」と思ってもらうことも大切です。
例えば何か集まりがあった後で、先輩が「今日すごく楽しかったなあ、料理もおいしかったし、かわいい女の子ばっかりだったよなあ」というメールを送ったとします。それに対して、後輩から「そうですね、またお願いします」という淡泊な返事がきたら……。これは、先輩をガッカリさせてしまうメールです。
こういう場合の返事はハイテンション! 感動モードマックス! が基本です。「いやあ、僕もすごく楽しかったです! おかげさまで、久しぶりにあんなにおいしいイタリア料理を食べました! 先輩のお知り合いは刺激的な人ばかりで、トークを聞いているだけですごく勉強になりましたし、また次回もぜひ参加させていただきたいです!」
そんなメールがきたら、メールを受け取った相手も、「熱いヤツだなあ、よし、次もまた呼んであげよう!」となるはずです。こいつを連れていったら純粋に喜んでくれるな、感動してくれるな、と思ってもらうわけです。
仕事となると、ビジネス書にある見本みたいなメールを書く人、いますよね。「拝啓 昨夜は結構なお食事を誠にありがとうございました。厚く御礼申し上げます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます」
もちろん、TPOに合わせてこういうメールが必要なときもあるでしょう。でも、身近な上司と部下、先輩と後輩の関係では、あまりにも形式的すぎると思うんです。もう少し相手に伝えたい気持ちや、その人の個性を出したメールにしたいものです。
“かい”のある後輩・部下になる
今年の正月、今田耕司さんが、ぼくらや後輩数名をグアム旅行へ連れていってくださいました。こんなとき連れていってもらう後輩に問われるのは、まさに後輩力。旅行のお金はすべて今田さんが出してくださるので、僕らは、「自分ができることをやる!」がモットーなんです。
現地でのレンタカーの手配、レストランや面白いスポットの情報収集などは欠かせません。そういう中で、ハロー植田という後輩は、出発1週間前からグアムのDVDを観まくっていました。
「いやあ、今田さん、あんなにキレイなグアムの海で遊べるなんて夢みたいです! 今からもう超楽しみでしょうがないです!」って興奮しながら……。1週間前から気分を上げて、行く前から感動しているような後輩って、先輩からしたらきっと連れていきがいがあると思うんです。
「今回のグアム旅行用に、新しいデジカメも買っちゃいました!」なんて自慢していましたが、そいつがお金を全然持っていないことはみんな知っているので、きっとバイト時間を増やしたりして、グアムのために相当ムリしてデジカメを買ったのでしょう。その無邪気な姿は、ぼくから見ても「かわいい後輩」でした。
連れていきがいがある、おごりがいがある、教えがいがある。そんな後輩、部下になれれば、先輩や上司との絆はぐっと深まるはずです。これは何も上下関係だけでなく、友達や知り合いの関係でも同じことです。クールで気取ってばかりいたら、いつまで経っても世界は広がりません。一歩前に踏み出しましょう。
集中連載『後輩力 凡人の僕が、友だち5000人になれた秘けつ』について
友人5000人芸人で話題のカラテカ・入江慎也が人付き合いの秘けつをすべてさらす!
人間関係でうまくいかないことって多くないですか? 会社の上司や部下、学校やサークルでの先輩後輩、ご近所付き合いなど、私たちの周りはさまざまな人間関係で成り立っています。
つまり、人づきあいがうまくいけば、仕事もプライベートも、すべてがうまくいくのです。僕のもとにはよく、友達作りや人づきあいについての相談がもちかけられます。「どうしたら友達をたくさん作ることができるんですか?」「人づきあいがスムーズにできる方法があったら教えてください」人づきあいで悩んでいる人は多いと思います。
「友達5000人芸人」といわれるぼくですが、実はぼくも最初は、人付き合いで悩んでいました。でも、「後輩力」に気が付き、「後輩力」を磨くことを心掛けてからは、一気に状況が変わりました。
この本では、僕がなぜ友達5000人になれたのか、いろいろな分野の友達や知人を増やすことができたのか、その秘けつである「後輩力」を紹介します。
目次
- 第1章 後輩力の掟
- 第2章 後輩力の磨き方
- 第3章 後輩力マナー講座
- 第4章 もしものときの後輩力
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