“中の人”が名刺をデータ化、情報は常に最新――話題の「Eight」で名刺管理に挑む:スマホで始める名刺管理(2/2 ページ)
ここしばらく、“人力”による名刺のデータ化が話題を集めている。中でも、着実にユーザー数を増やしているのが「Eight」だ。いい点、悪い点をしっかり踏まえたうえで、名刺を効率よく管理しよう。
相手がEightユーザーでない場合の注意
ただしサービスを利用するにあたっては、いくつかの注意点がある。
1つは、名刺をサーバにアップする際、初期状態ではリンク(名刺交換)のリクエストをメールで送信する設定になっていること。Eightをまだ利用していないメールの受信者は同アプリをダウンロードするよう促されるのだが、そういったことを不快に感じる相手もいるかもしれない。相手に応じて「リンクをリクエストする」のチェックをオン/オフするよう心掛けたほうがいいだろう。
もう1つは、人力であるがゆえに名刺のデータ化に多少の時間を要することである。1日当たり5〜10枚の名刺が翌営業日中にデータ化されて届くのだが、一度に大量の名刺をアップした場合、8〜15日ほど掛かることもある。データ化している間は画像として名刺を確認できるので、検索性などはないものの、紙の名刺を持ち歩いているのと同じような感覚で使うことは可能だ。
最後は通知の設定だ。Eightは名刺情報が更新された場合、メールとスマートフォンへのプッシュ配信で変更を通知する。普段は気にならないかもしれないが、人事異動が多い春などには、大量のプッシュ通知が送られてきて邪魔に感じる人もいるだろう。メールの通知だけでいいという人は、プッシュ通知の設定をオフにしておくといいだろう。
FacebookやGmailでやりとりした相手ともリンクできるEightは、あらゆるつながりの人々の連絡先データを一元化したいユーザーには向くが、必要な名刺だけをスマートフォンで管理したいユーザーには不向きかもしれない。自分のニーズと照らし合わせた上で利用するといいだろう。
なお最後に1点述べておくと、名刺のデータを一度人力で解析する部分に抵抗を感じるユーザーもいるかもしれない。そこで、提供元であるSansanサイトをよく見てみると、以下のように書かれている。
運営会社のSansanではPマークを取得し、第三者に認定されたセキュアな運用方式でサービスを提供しています。Eightにおける通信はすべて暗号化され、データを保管しているデータセンターもセキュリティ審査機関から認定されているデータセンターを利用しています。登録した名刺が第三者にのぞき見されることなく、セキュアな環境で提供できております。安心してご利用ください。
あくまでも自己責任のうえで、このアプリを利用してほしい。
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