内津:はい。当社のビジネスモデルは、地主さんから土地を借りて、車室を貸す。大口で借りて、小口で貸すという形なのですが、いつも「満車」ではありません。どこかの駐車場でいくつかの車室が空いているわけですが、それではもったいない。“空気を置いておく”わけにはいかないので、そこにクルマを置くことにしたんですよね。つまり、駐車場としてスペースを貸すか、クルマを貸すか、それだけの違いなんですよ。カーシェア事業は空いている土地の有効利用として始めたわけでして、新しいビジネスを始めたという意識はありません。
あ、そうそう。なぜ黒字化できたのか? という質問ですが、答えはひとつ。駐車場、会員、クルマはそれぞれ莫大なお金がかかるのですが、中でも最もお金がかかる駐車場は持っていました。そして、クルマという武器を手にしたので、他社よりも黒字化のスピードが速かったのではないでしょうか。
土肥: 合併会見の席で、多くの経営者が「A社とB社が1つになるこで、“シナジー効果”が生まれるんだ!」といった感じで熱く語ることがあるのですが、正直に言うと「ほんまかいな?」と疑問に感じるケースがあるんですよ。シナジー効果の理由を聞くと、「売り上げがアップする」とか「営業エリアが増える」とか言うんです。でも、それって1+1=2の話をしているだけで、「合併するすべての企業がそうやんかー」っと突っ込みを入れたくなる。
でも、パーク24は違う。足りない部分を補って、早々に黒字化を達成。ここまでは経営の教科書に紹介されそうな「ザ・シナジー」効果が出ていますね。
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