内津: もちろんそうした考え方もできるかもしれませんが、人の移動が分かることで、さまざまなマーケティング活動に使えるようになりました。
社員に長い時間クルマを運転させるのは危険なので、遠距離の場合は鉄道を利用して、現地での移動はクルマ……という企業が増えてきました。そこで、何が分かってきたのか? これまでカーシェアのターゲットは近隣の人たちだけでしたが、近隣だけではないことが明らかになってきました。
例えば、地方に大手クルマメーカーの工場があるとします。自社の商品が採用されれば売り上げアップにつながるので、たくさんの部品メーカーがその工場を訪問しています。データをみれば、A社だけでなく、B社もC社もといった感じで。そうすると、D社もE社もF社も、クルマを利用していただけるかもしれない。そこで、当社の営業が「カーシェアを利用しませんか?」とピンポイントで交渉することができるようになりました。その結果、平日の稼働率がアップしました。
土肥: おお!
内津: 先ほども申し上げましたが、これまでカーシェアを利用していただいたのは近隣の人たちがほとんどだと思っていました。なので、近所にチラシを配っておしまい……といった形だったのですが、それだけではダメ。茨城県の○○駅の近くでカーシェアを利用しているのは、東京の丸の内で働くビジネスパーソンだったりするんですよ。
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