財形貯蓄や自動積立定期預金などを利用して、コツコツとお金をためている人は少なくないでしょう。
一方で、資産運用や投資となると「まとまったお金がないとできない」と思っている人は多いようです。やってみたいけど勇気がない、損をしたときのことを考えるとやっぱり怖い――。そんな声も聞こえてきます。
今、日本はインフレターゲット(※)の導入後、長引くデフレから脱却し、インフレにシフトしています。インフレのときはモノの値段が上がり、その分お金の価値が下がることになります。
では、具体的にみてみましょう。
100万円を金利0.2%の定期預金に1年間預けたとします。1年後には100万2000円となります(利子課税は考慮せず)。
定期預金をしている間に、2%のインフレが起きたとします。すると、実質的なお金の価値は、
100万2000円÷1.02(2%のインフレ分)=約98万2353円
と、なります。
例えば、今日、販売価格が100万円のテレビがあったとします。それが1年後に102万円で販売されていたなら、2%のインフレです。テレビの価格は102万円になっているのに、満期を迎えた定期預金の額は100万2000円。1年後にはテレビが買えなくなってしまいます。
このように、現在の金利はインフレ率よりも低いため、みなさんの預金は実質、目減りしているというわけです。「資産運用は損をするかもしれないけど、預金は元本割れしないから安心」というのをよく聞きますが、今の日本において、それは間違った解釈だということです。
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