しかし、北海道の鉄道については悲しいニュースのほうが多い。明るい話題といえば来年3月の北海道新幹線の開業と、今年12月20日に決まった札幌市電のループ化延伸開業くらい。JR北海道はこのところ悲しいニュースばかりだ。道民にとっても、鉄道旅行者にとっても。
まずは普通列車減便。9月30日、JR北海道は「ご利用の少ない列車や駅の見直しについて」と題したプレスリリースを発表した(関連リンク)。利用者の少ない路線で、気動車の普通列車・快速列車を減便するという内容だ。閑散線区平均で15パーセントの減便という。数字は少なめに見えるけれど、1日に数往復しか走らない路線では1往復減らすという勘定になる。
JR北海道に関する報道は、地元紙の北海道新聞が熱心で詳しい。同紙が自治体などから得た情報によれば、JR北海道が伝えた減便は札沼線、根室線、釧網線、室蘭線、宗谷線、石勝線、石北線の7路線で50本以上という(関連リンク)。
通告を受けた自治体の反応はさまざまだ。夕張市は2007年に財政再建団体となり、立ち上がろうと必死になっている。人口増は難しいからスキー客などの観光客が頼りだ。しかし、夕張市を走る石勝線の支線は9往復から5往復とほぼ半減の見込み。札幌近郊の札沼線末端区間は、終着駅の新十津川駅を観光開発の拠点にしようとしていた。しかし現在の3往復から1往復になる。
一方で「バスがあるから大丈夫」「利用者がいないなら仕方ない」と受け止める自治体首長もいらっしゃる。JR北海道は安堵しているかもしれない。しかし、もともと鉄道に期待されていなかったわけで、こちらのほうも深刻だ。
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