次に紹介するのは、耳鼻咽喉科を開業されているC先生(50代)。「医学部にいるときから大学病院に入っても、ずっと敵ばかりだった」と苦笑するC先生ですが、開業をきっかけに周りに表立った敵はいなくなったそうです。
「今思えば、若いころは背伸びをしすぎていたように思う。『医者たるもの、こうでなければならない』という、自分の固定観念でガチガチだった。だから、看護師に対しても生意気な物言いだったし、先輩にも『教えてもらわなくても分かっている』と言ってしまっていたから本当にダメだった。
でも、いざ自分で開業すると、これまでとは違った環境に置かれたので分からないことだらけだった。経営と医師を両立しなきゃいけないというときに、昔の先輩が『年相応、経験値相応は悪い言葉じゃない。むしろ美しい言葉であって、違う立場で見ると仕事の幅を自分で狭くしていることが分かる。第三者目線で自分を見てみろ』と教えてくれた。それまでは若造とか経験がないと思われたくないばかりに、10のうち1しか知っていなくても『知っている』と言っていたけど、その言葉に肩の荷が下りた」
それからというもの、C先生は仕事場やプライベートでも、10のうちの9を知っていても「残りの1は分からない」と、正直に言うようにしたそうです。不思議なことに、そうしていくと、周りの人たちのおかげでどうにかうまく回るようになったとのこと。まさに、「一引、二才、三学問」ですよね。
このように、超一流の出世をされた方というのは、それぞれ独自の美学に基づいて、公私ともにエンジョイしているようです。「出世した人はモテる」とはよく言いますが、超一流の人の場合は、モテるなんて言葉では追い付かないほどの勢いです。
仕事にも異性にもモテるのは、美学があってこそ。これを機に、第三者目線で自分を見つめ直してみてはいかがでしょうか。
1988年10月16日大阪府生まれ。16歳のときに処女作『デリンタ(悪魔の子)と呼ばれた天使たち』(文芸社)でデビュー。このほか『国民の声』(文藝書房)に寄稿、『罪追人』(文藝書房)がある。
京都ノートルダム女子大学卒業後、北新地のクラブへ。その後、銀座に移籍。銀座40周年の老舗「クラブセントポーリア」でナンバーワンの座を手にして、その後26歳の誕生日に某有名店のママに就任。2015年12月、銀座7丁目にクラブ「城」をオープン。
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