ボルボの新型XC90は「煮詰まるまで待て」池田直渡「週刊モータージャーナル」(6/6 ページ)

» 2016年02月22日 08時00分 公開
[池田直渡ITmedia]
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エンジンスタートスイッチは回転式。ダイヤモンドのブリリアントカットに着想を得たという エンジンスタートスイッチは回転式。ダイヤモンドのブリリアントカットに着想を得たという
2列目、3列目にも空調コントロールパネルが用意される 2列目、3列目にも空調コントロールパネルが用意される

 XC90は、シャシーもエンジンも新世代に突入した最初のボルボだ。そのモデルチェンジでは安全とエコに対する高い理想が掲げられている。その方向性は間違えていないと思うし、ボルボの価値を高めているとは思う。ただし、それだけの大改革を一気に完結させる体力がボルボにはない。恐らくエンジニアが足りていない。購入を考えている人は少し待った方が良いと思う。

 今回の試乗後、ボルボのスタッフに問題点を伝えたとき、ボルボのスタッフの表情は「何を見当違いなことを言うのか」という感じではなかった。「ああ、やっぱり指摘されたか」と言う反応に見えた。

 もし問題点の多くが、より理想的に言えば、そのすべてがセッティング変更によって解決可能だとしたら、その素養から言ってXC90には大化けする可能性がある。しかしそれは可能性であって、現時点での評価は「もう少し待つべき」だと思う。

筆者プロフィール:池田直渡(いけだなおと)

 1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。取次営業、自動車雑誌(カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパン)の編集、イベント事業などを担当。2006年に退社後スパイス コミニケーションズでビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。

 現在は編集プロダクション、グラニテを設立し、自動車評論家沢村慎太朗と森慶太による自動車メールマガジン「モータージャーナル」を運営中。

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