なぜいま? 東京タワーの「3F」が絶好調な理由水曜インタビュー劇場(333m公演)(2/6 ページ)

» 2016年03月30日 08時08分 公開
[土肥義則ITmedia]

売上アップにつながった要因

土肥: GALAXYは2015年7月にリニューアルオープンしたそうですね(直営売店「タワーショップ」を全面改装)。売り上げの数字をみると、前年度比180%。なんでこんなに伸びているのかなあと思って、調べてみると売場面積が倍くらいに拡大している(110平方メートル→230平方メートル)。やはり、売場面積を広げたことが売上アップにつながっているのでしょうか? 「はい、そうです」という答えだったら、この取材は「即終了」でございます(苦笑)。

山崎: 売上アップにつながった要因に売場面積を拡大したことも挙げられますが、それだけではありません。東京タワーの2階にもお土産品などを販売しているテナントが入っていて、リニューアル前は「3階にショップなんかあったっけ?」という声があるほど存在感が薄かったんですよ。なぜか。「『東京タワーの直営で運営している』というアピールが弱かったのではないか」と分析して、リニューアル後は“オフィシャル感”を打ち出すようにしました。店のいたるところに「ここはオフィシャルショップですよ」と分かるようにロゴを掲げたり、「この商品はオフィシャルショップでしか買えませんよ」と分かるようにシールを貼ったりしました。

土肥: 2階にあるショップとの差別化を図ったわけですか?

山崎: はい。エレベーターを降りると目の前に店舗があるのですが、以前は壁があったりして、店に入りにくい雰囲気があったんですよ。「これではいけない」ということで、リニューアル後は「いつの間にか店に入っていた」と感じられるようなシームレスなデザインにしました。

土肥: 東京タワーに来られた多くの人が展望台に昇られるわけですよね。「わー、東京の景色ってキレい」と感じて、エレベーターで降りると3階に到着する。気分が高まっているので、3階のショップで買い物をしたいと思っている人が多いと思うんですよ。人の導線を考えれば、GALAXYの場所は“最高”なわけですよね。それなのに、以前の店は狭かったり、壁を設けたり……失礼ながら、本気度を感じらないのですが。

2015年7月にリニューアルオープンした「GALAXY」

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.