AbemaTV、アプリダウンロードが300万超え 好調の理由は「コンテンツと使い勝手」

» 2016年05月27日 18時25分 公開
[ITmedia]

 動画配信サービスの「AbemaTV(アベマTV)」のスマートフォン・タブレット向けアプリのダウンロード数が、5月21日時点で累計300万を突破したと運営会社が発表した。充実したコンテンツとアプリの使い勝手が支持され、好調な滑り出しにつながっているという。

 AbemaTVは、サイバーエージェントとテレビ朝日が共同で展開する”インターネットテレビ局”で、4月11日にスタートした。これまでのインターネット動画配信サービスとは異なり、「テレビを観るような感覚で利用する」というコンセプトを掲げ、音楽やスポーツ、アニメなどの既存コンテンツと、オリジナルのレギュラー生放送番組を24時間全て無料で放送する。スマートフォン/タブレット、PCで視聴できる。

インターネットテレビ局サービス「AbemaTV」(C)AbemaTV

 NTTドコモが運営する「dTV」の会員数は500万人(3月の発表時)。dTVは2011年11月にサービスを開始し、1年後に会員数が300万人を超えている。有料のdTVと単純な比較はできないが、AbemaTVの滑り出しは順調といえそうだ。

 運営会社のAbemaTVは「主にコンテンツの充実とサービスの使い勝手」が好調の理由だとみている。「24チャンネル、毎日24時間の編成をしているので、番組の数が非常に多い。こうした番組1つ1つがSNSなどで話題になることで、新たなユーザーがやってくる。その集積が300万ダウンロードという結果になったのではないか」(広報担当の鳥羽綾子さん)。

 1チャンネルの「Abema news」と2チャンネルの「Abema SPECIAL」は生放送番組。帯番組も制作しており、中でも「Abema SPECIAL」で深夜1時から放送している「The NIGHT」は、曜日ごとに異なるタレントがMCを務め、ユーザーから好評を博している。

さまざまな番組コンテンツを24時間編成している

 広告戦略も積極的に行う一方、やってきたユーザーの定着にも力を入れる。そのために「使っていて気持ちのいいサービス」を目標に掲げ、アプリの評価はAndroid版(Google Play)、iOS版(App Store)ともに「4」以上と高い。

 「スマホでの視聴が多いことを予想していたので、アプリはストレスなく使えるように作っている。特に”ザッピング”のUIはこだわり。スワイプすると、テレビのチャンネルを変えるように番組を切り替えられる」(鳥羽さん)

チャンネルをスワイプ操作で切り替えられる

 もともと「テレビから離れた層」をターゲットにしており、10〜20代の視聴者が多いと予想していたが、実際は30代の男性層が多くなっているという。「30代の男性は新しいサービスに敏感な人が多いので、その層が注目して利用しているのではないか」(同)という。

 当初、サイバーエージェントの藤田晋社長は「1日の総視聴数が1000万を超えればメディアとしての可能性が出る」と発言していたが、スタートから1週間でその目標を達成。今後さらなる成長を目指す。

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