どのくらいもらえるの? コンビニの収入事情コンビニ探偵! 調査報告書(4/4 ページ)

» 2016年05月30日 08時00分 公開
[川乃もりやITmedia]
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説明を受けてもリアルに想像できない

 コンビニの利益計算シミュレーションは、決して簡単ではない。最も難しいのは、さまざまな要因によって、利益率が変化することだ。

 前回、たばこのオマケに関する記事を書いたが、たばこのような利益率の低いものばかり売れる店と、たばこの売り上げ比率の低い店と比べると、店舗の総売上が同じであっても最終利益では大きな差が出る。

 また、人件費も店の立地によるところが大きい。都心部では、アルバイトの時給は高くなるし、地方では安く抑えることができる。廃棄ロスについても、競合対策の戦略によっては多くしなければならない場合もあるし、オーナーの発注技術が伴わないこともあるだろう。


 計算方法を熟知している筆者でも、すべての条件を当てはめなければ正確な利益予測はできない。コンビニ各社はオーナー希望者向けの説明会を開いているが、説明を受けてもリアルに想像できないというのは問題である。これを受けてか、大手コンビニ3社は体験入店やインターン制度を設けている。

 これからオーナーになろうという人は、「独立起業」などというある種の“トランス状態”のまま契約することは避け、すべてを知った上で加盟契約することをオススメしたい。

著者プロフィール・川乃もりや:

 元コンビニ本部社員、元コンビニオーナーという異色の経歴を持つ。「タフじゃなければコンビニ経営はできない。優しくなければコンビニを経営する資格がない」を目の当たりにしてきた筆者が次に選んだ道は、他では見られないコンビニの表裏を書くこと。記事を書きながら、コンビニに関するコンサルティングをやっています。「コンビニ手稿


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