発売3年で売上2.5倍! アイス「パキシエル」の開発秘話を聞いてきた水曜インタビュー劇場(パキッ公演)(6/6 ページ)

» 2016年06月01日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]
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クチコミによる影響が大きい

森永: 2年目に、パッケージの色を赤から黒に変更しました。あとは、味を少し変えました。やったことといえば……それくらいなんですよね。

 なぜ売れたのか? と聞かれると、「クチコミによる影響が大きかった」のかもしれません。SNSのコメントをみると「ハマる」「クセになる」といった声が多い。まだまだ認知度が高くない商品なので「自分は知っている」「先端がスゴい」「こういうアイスがあるんだ」といった意見も多いですね。

 スーパーなどでの売上状況を調べたところ、他のマルチパック商品と比べて、リピート率が高いことが分かってきました。トライアルの数字は高くないのですが、一度食べていただくと「もう一度食べたい」と感じる方が多いのではないでしょうか。結果、商品を導入していただける店舗が増えたので、売り上げが伸びたのかもしれません。

土肥: 商品開発するときに「他社にはないモノをつくろう」という高い志があった。話を聞いていて“熱量”のようなものを感じたのですが、販売面に関して「こんなことをやったから売れた」といった話はありますか?

森永: ご質問の答えにはなっていないかもしれませんが、SNSのコメントに注目しました。パキシエルを食べて「ハマる」「クセになる」といったコメントが多いということは、やみつきになる原因があるのかもしれない。そのような仮説を立てて、大学の教授に「やみつきになる理由」を分析してもらいました。

土肥: ほほー、それは興味深い。で、どういったことが分かったのですか?

森永: 実はですね……。

つづく

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