突然だが、読者のみなさんは「MAX COFFEE」をご存じだろうか? 「マッカン」や「マッコー」の愛称で親しまれ、今でこそ全国区で販売されているが、もともとは千葉、茨城、栃木を中心とした地域限定の商品だった。
筆者がコンビニオーナーだったころ、コンビニコーヒー導入時には「缶コーヒーの売り上げが落ちるだろうなあ」と予測していた。ところが、意外になことに缶コーヒー全体の売り上げに大きな影響はなかった。中でも、MAX COFFEEは根強いファンがいたせいか、全くと言っていいほど売り上げが落ちなかったのだ。
定番商品ではあるが、主力商品というわけでもない。缶コーヒーの販売ランキングの中でもさほど高い順位ではなかったので、「売り上げは落ちるだろうなあ……」と予測していただけに意外な結果となった。
逆に、「本格派」をうたい文句にしていた缶コーヒーのほうがコンビニコーヒーの影響を大きく受けた。よくよく考えると、コーヒーが好きな人は「コーヒー」そのものを楽しみたいのだ。すぐそこに淹れたてのドリップコーヒーがあるのに、わざわざ本格「的」なコーヒーを選ぶワケがない。当然の結果とも言える。
また、MAX COFFEEには、他の缶コーヒーにはない特徴がある。飲んだことがある人ならもうお分かりだと思うが、練乳が入っていてとにかく甘いのだ。コーヒー業界が「微糖」「無糖」を訴求している中、ブレずにいたことも固定ファンが離れなかった要因の1つではないだろうか。
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