連載
» 2016年09月01日 07時18分 公開

暴走! マイコラス投手を不問にした巨人の“罪”赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)

[臼北信行,ITmedia]

マイコラスの暴走は“不問”

 闘志をムキ出しにした助っ人はさすがだ――。非常に少数ではあったが、そういうニュアンスの声もいくつかネット上で散見した。だがこれには残念ながら賛同できない。組織社会と同様にして強固なチームプレーが求められるプロ野球チームにおいて、この日のマイコラスのぶち切れぶりは到底看過できるようなレベルではなかった。見ている側は楽しいかもしれないが、ともにプレーしているチームメートにとってみればたまったものではない。

 ましてや、マイコラスはプロフェッショナル・チームの選手。アマチュアの選手たちの模範とならねばならない存在でもある。かつて「巨人軍は紳士たれ」と訓示していた元オーナーの故・正力松太郎氏ならば、今回の助っ人の行為をどう見て、どのような裁定を下したであろうか。おそらく激怒したと思う。

 普通に考えてもマイコラスの暴走は球団からの「厳重注意」、もしくは紀律に厳しい球団であれば「懲罰降格」を通達されても不思議はなかった。実際、これまで取材を重ねていてもマイコラスに対してチーム内から不満の声が出ていた。「彼はがんばってくれているけれど、あまりにも協調性がなさ過ぎる」「もしかしたら日本人をバカにしているのではないか」そういう流れの中で今回の暴走行為がぼっ発したとなれば当然、現場の首脳陣か、球団フロントが何らかのペナルティを課すのが通例だ。

 しかしながら、この日の試合後の高橋由伸監督をはじめ首脳陣は「雨の中、よく投げてくれた」などと口をそろえ、悪条件にもめげない粘りのピッチングを賞賛するばかりだった。どうやら“1人大立ち回り”を演じてチームメートを震え上がらせた件については不問とするようである。

 確かにマイコラスは成績だけをみれば、優良外国人選手であることに異論はない。ここまで来日1年目の昨季途中から14試合連続勝利中で外国人投手としては日本プロ野球史上タイ記録の好投を続けており、今季もいまだ負け投手にはなっておらず次回登板においては更新する可能性も残されている。

 しかし、それだからといって何をやっても許されるわけではない。今季のマイコラスについて振り返ってみても宮崎キャンプ中に右肩痛を訴え、開幕に間に合わず一軍初登板が6月下旬と大幅に出遅れていた。うがった見方はしたくないが、これに関しても「仮病疑惑」まで向けられていたほどである。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセスランキング
  • 本日
  • 週間

    Digital Business Days

    - PR -