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» 2016年09月14日 07時53分 公開

水曜インタビュー劇場(鉄道公演):『沿線格差』の著者に聞く、10年後に注目されそうな沿線・駅はココだ (7/7)

[土肥義則,ITmedia]
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東京駅の近くに住む人が増える

土肥: 2027年にリニア中央新幹線(以下、リニア)が開業する予定です。完成すると品川駅―名古屋駅間を40分ほどで結ぶことになりますよね。そうすると、東京駅ではなく、品川駅も発展していくのではないでしょうか。

小川: 「今後、東京で伸びるのは品川駅しかない」という方がいらっしゃいます。品川駅―名古屋駅が40分ほどで結ぶようになれば、「名古屋が東京の郊外になるのでは?」といった声もあります。もちろん、リニアが開通されると、品川駅を利用する人は増えるでしょうし、周辺の商業施設も充実するでしょう。

 ただ、名古屋から東京に出社する人ってどのくらいいるでしょうか。300キロほど離れたところに住んでいて、わざわざ東京に出社する人が増えるって……考えにくいんですよね。名古屋に住んでいれば、名古屋近辺の会社で働く人が多いのではないでしょうか。

土肥: リニアの品川駅―山梨駅間は25分ほどで結ばれるかもしれないので、そうなれば山梨あたりから東京に出社する人が増えるかもしれませんね。ちなみに、東京駅から25分くらいでどんな駅があるのか調べてみたところ、さいたま新都心が30分ほど、船橋駅が25分ほど、横浜駅が30分ほど。つまり、リニアの山梨駅は、埼玉、千葉、神奈川の主要駅から出社するくらいになりますね。

小川: リニアが開通すれば品川駅は発展していくと思うのですが、現時点では未知数の部分が残っているんではないでしょうか。リニアの料金はどうなるかなど。

 気になる駅は、品川駅か東京駅か? と聞かれると、やはり「東京駅」なんですよね。現在、東京駅は交通の要衝になっていて、かつビジネス街の中心でもあります。そんなところに人が住むの? と思われるかもしれませんが、10年後には東京駅圏で住む人が増えていくのではないでしょうか。

 昭和30年代の東京駅……八重洲口で生活している人がたくさんいました。しかし、高度経済成長やバブル経済などを経験したことで、“東京駅離れ”が進んだんですよね。でも、これまで述べてきたとおり、世の中のイノベーションや働き方などが変化することによって、再び東京駅を軸にした生活スタイルが戻って来るのではないでしょうか。

土肥: どこに住んでいるの? と聞いて「東京駅から徒歩5分」と言われたら、いまは「えっ!」と驚いてしまいますが、10年後、20年後にはそうしたことを聞いても驚かない世の中になっているかもしれない、ということですね。いやはや、東京の未来が楽しみであります。

(終わり)

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