――そもそも、みなさんがカープファンになったきっかけはなんですか?
タツカワ: 僕は広島県広島市出身で、生まれた時からカープ以外の選択肢がありませんでしたね。テレビも新聞もみんなカープを中心に報じていたし、ご近所も友達も周りはみんなカープファン。良くないことだったと今では思いますが、子供の頃はジャイアンツの帽子をかぶっている子はいじめの対象になってしまうくらいでした。
アライ: 僕も同じ。生まれは東広島でした。ちょっとタツカワさんと違うところは、父親の勤め先。東洋工業(現マツダ)だったので、それはもうカープしか見えないですよね。
――なるほど。読売新聞や楽天、ソフトバンクなどもそうですが、スポンサードしている球団がある企業に勤めている人は、他の球団を応援しづらいですね。
アライ: そうです。でもそれがなくても、さっきタツカワさんが言っていたように、小学校でカープ以外のファンはありえない状態でしたね。東京から来た転校生にみんな興味津々なのに、「好きな球団はジャイアンツ」なんて言ったとたんサーッと引く、みたいな感じでしたから。あと、カープが負けると、学校の先生が不機嫌になりませんでした?
タツカワ: 不機嫌になって小テストが実施されました(笑)。うちの担任だけかと思っていたけど、聞いてみるとそういう先生も広島には多くいたみたいですね。今でも覚えているんですけど、1991年の日本シリーズに出場したとき、授業中なのにテレビをつけて「授業はもう終わり! カープの応援じゃ!」って……。
――「広島あるある」ですね(笑)。小学生のときに、学校からカープのロゴが入ったえんぴつが配られる……なんて話も聞いたことがあります。
アライ: 「広島あるある」、結構ありますね。「ますやみそ」の昔のCMで出てた衣笠祥雄選手のモノマネするとか、「創建ホーム」のCMを毎年チェックするとか、達川光男さんの解説が適当すぎて困ったりとか。
タツカワ: 球場に向かってると、自転車乗ったおっさんかおばちゃんに「今日どこと(対戦なの)?」と聞かれるとか(笑)。
――キクチさんも広島出身ですか?
キクチ: いや、僕は東京生まれ東京育ちですね。
――珍しい。東京出身者は、ジャイアンツやヤクルトのファンが多い印象があります。
キクチ: すごく理由が単純で、照れくさいんだけど……僕は少年野球チームで野球をしていて。そこで来ていたユニフォームが、カープみたいだったんですよ。しかも当時はカープがすごく強く、山本浩二選手や“鉄人”こと衣笠選手が活躍している黄金期。親は巨人ファンだったけど、僕と弟は断然カープファンでした。
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