広島カープ独走Vの裏で、四面楚歌になりつつある阪神・金本監督の苦悩赤坂8丁目発 スポーツ246(1/5 ページ)

» 2016年09月15日 06時00分 公開
[臼北信行ITmedia]

 プロ野球のセ・リーグ優勝は広島東洋カープが圧倒的な強さを見せながら25年ぶりに成し遂げた。9月10日、敵地・東京ドームで巨人に勝ち、緒方孝市監督が7度宙を舞い、感涙にむせぶ黒田博樹投手と新井貴浩内野手の両ベテランも胴上げされたシーンは大きな感動を呼んだ。世の鯉党たちは球団応援歌にならって、さぞや酒をくみかわしたに違いない。

 さてその一方で、この2日前にカープファンから一斉にブーイングを浴びせられた球団がある。阪神タイガースだ。Vを決めた2日前、8日の広島は本拠地・マツダスタジアムで中日が相手。この試合で広島が勝ち、同日に甲子園で行われた巨人戦で阪神が勝てばカープの地元Vが決定するはずだった。

 ところが、その夢はもくずと消え去ってしまうことになる。8日の巨人戦で阪神が1点リードで迎えた7回二死一、二塁。6回まで好投しながら、このイニングでいきなり2者連続死球を与えた先発の青柳晃洋投手をベンチは諦め、2番手としてベテランの藤川球児投手にスイッチした。ところが、その代わり端に代打として打席に立った坂本勇人内野手に藤川は左翼席へ痛恨の3ランを食らってしまい、まさかの逆転――。結局このまま阪神打線は追いつくことができず、あっさりと負けてしまった。

 そして広島は中日に勝利しながらも結局、阪神が巨人に敗れてしまったことで“地元胴上げ”がなくなってしまったのである。

 この日、地元で歴史的瞬間を見届けようとマツダスタジアムに来場していた鯉党はさすがに意気消沈。期待だけさせておきながら終盤の7回にゲームを一気に引っくり返されてしまったのだから、それも無理はない。

阪神タイガースの低迷が続く……(出典:阪神タイガースのFacebookページ)
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