殻を捨てた「ザク」が、20万個以上売れている秘密水曜インタビュー劇場(ガシャポン公演)(4/6 ページ)

» 2017年05月24日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

「これはヒットする!」と思う瞬間

土肥: ガシャポンを開発するうえで、何か気をつけていることはあるのでしょうか?

松原: フィギュアの場合、3000〜4000円ほどの商品が多いですよね。自分の好きなキャラを買って、満足する人が多い。しかし、ガシャポンの場合は違う。フィギュアと同じようなポーズだとなかなか満足してもらえないので、フィギュアで売っていないようなポーズをつくることがあります。あと、単価が安いので、シリーズモノをいくつか集めると何かの形になったり、カッコよくなったり、といった仕掛けをすることがありますね。

土肥: フィギュアで売っていないようなポーズをつくるということですが、ガシャポンの場合、単価が安いので「よし、このヘンなポーズでいこう!」といった感じで、新しいことに挑戦しやすいのでは?

松原: ですね。フィギュアを購入する人は、指名買いが多い。ガシャポンの場合も指名買いをする人はいますが、それほど多くはありません。通りすがりに「あ、おもしろそう」と感じて、購入する人が多いですね。というわけで、これまでにはなかった切り口であったり、これまでになかったキャラであったり、新しい要素をできるだけ取り入れるようにしています。そうしなければ、自販機の前でなかなか足を止めてもらえませんので。

土肥: 商品を開発していて、「これはイケる。絶対に売れる」と思う瞬間ってあるのでしょうか?

松原: 頭の中であれこれ考えて、いいアイデアが浮かんだときには「これはイケる。絶対に売れる」と思うんですよ。しかも、しょっちゅうそのように感じる。でも、それを形にしたとき「これは違う。難しい」と感じることも、しょっちゅうあるんですよね(涙)。

 頭の中であれこれ考えて、「これはイケる」と思って、試作品をつくってみる。しかし、平凡になっていたり、新しさがなかったり、そう感じたときには無理に商品化することはありません。そこで「何が足りないのか」「どんな要素を取り入れれば、新しく見えるのか」を考えて、設計段階から見直しています。ただ……。

土肥: ただ?

松原: 頭の中で「これはイケる。絶対に売れる」と思って、実際につくってみて「イケる!」と感じたときには、ヒットすることが多いですね。

作り方の手順(C)創通・サンライズ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR