土肥: これからも新しいモノを出し続ける、驚くようなモノを出し続ける、その気持ちは変わりませんか?
松原: はい。以前は「ガシャポンは安いから、ちょっと買ってみるか」といったケースがあったのですが、最近はそうした買い方をする人は少なくなってきました。ガシャポンは硬貨を入れて、ハンドルを回すまでは何が出てくるのか分かりません。「自分はアレが欲しいなあ」と思っていても、実際には違うモノがでてくることも多い。そうしたケースで、「残念」と思われてはいけないんですよね。自分が欲しいと思ったモノとは違うけれど、「これはクオリティが高い。なかなかいいじゃないか」と感じてもらえるような商品を、私たちはつくり続けなければいけません。
土肥: でも、それって簡単ではないですよね。ガシャポンは単価が安いので、開発にそれほどお金をかけることができないのでは?
松原: そうなんですよ。2000〜3000円の商品であれば、新しい技術を投入できるかもしれませんが、ガシャポンの場合、かなり限られた予算の中で、モノをつくらなければいけません。どこの業界でも予算は限られていると思いますが、この世界は単価が安いのでかなり制約を受けますね。
土肥: 新しい技術に頼るのは難しい中で、どうしているのですか?
松原: すでにある技術の中で、新しく見せる工夫をしなければいけません。サイズの制限やコストの制約がありますが、その一方で新しいことにチャレンジしなければいけません。
土肥: 現在、次のザクを考えているわけですね。また、私たちを驚かせてくれる?
松原: はい、お楽しみに。
(終わり)
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