殻を捨てた「ザク」が、20万個以上売れている秘密水曜インタビュー劇場(ガシャポン公演)(6/6 ページ)

» 2017年05月24日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]
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次のザクも

バンダイの本社から東京スカイツリーを眺めることができる(C)創通・サンライズ

土肥: これからも新しいモノを出し続ける、驚くようなモノを出し続ける、その気持ちは変わりませんか?

松原: はい。以前は「ガシャポンは安いから、ちょっと買ってみるか」といったケースがあったのですが、最近はそうした買い方をする人は少なくなってきました。ガシャポンは硬貨を入れて、ハンドルを回すまでは何が出てくるのか分かりません。「自分はアレが欲しいなあ」と思っていても、実際には違うモノがでてくることも多い。そうしたケースで、「残念」と思われてはいけないんですよね。自分が欲しいと思ったモノとは違うけれど、「これはクオリティが高い。なかなかいいじゃないか」と感じてもらえるような商品を、私たちはつくり続けなければいけません。

土肥: でも、それって簡単ではないですよね。ガシャポンは単価が安いので、開発にそれほどお金をかけることができないのでは?

松原: そうなんですよ。2000〜3000円の商品であれば、新しい技術を投入できるかもしれませんが、ガシャポンの場合、かなり限られた予算の中で、モノをつくらなければいけません。どこの業界でも予算は限られていると思いますが、この世界は単価が安いのでかなり制約を受けますね。

土肥: 新しい技術に頼るのは難しい中で、どうしているのですか?

松原: すでにある技術の中で、新しく見せる工夫をしなければいけません。サイズの制限やコストの制約がありますが、その一方で新しいことにチャレンジしなければいけません。

土肥: 現在、次のザクを考えているわけですね。また、私たちを驚かせてくれる?

松原: はい、お楽しみに。

(終わり)

行列研究所が著者になりました!

 東京の中心部で「赤い自転車」に乗る人が増えているワケ、漫画『コロコロコミック』が小学生男子のハートをつかむヒミツなど、54の売れている事例をご紹介しています。本連載『水曜インタビュー劇場』のほかに、『スピン経済の歩き方』『長浜淳之介のトレンドアンテナ』など、人気連載を大幅に加筆してました。また特別インタビューとして、『1行バカ売れ』の川上徹也氏、『新・観光立国論』のデービット・アトキンソン氏の声もご紹介。

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