そんな高橋さんの仕事に対する姿勢はどういったものだろうか。
「締め切りは必ず守り、原稿を落としたことは今まで一度もありません」と胸を張る。当たり前のことのように見えて、これがきちんとできない人も多い。連載が長く続けばなおさらだ。連載作家としてプロかどうかの大きな境目と言えるだろう。
漫画の仕事は一人ではできない。アシスタントや編集者などの協力もあってこそだ。周囲の人たちが生き生きと働くために心掛けていることはあるのだろうか。高橋さんは「お互いプロ同士の関係に徹しているので、あまり干渉はしません。人間関係の部分では多少気を遣ったりすることもありますが、たとえうまくいかなくとも、あくまで仕事のプロとしての付き合いだと割り切っています」と話す。
仕事のオン/オフのバランスについては、すぐにスイッチを切り替えるのが得意だという。仕事が煮詰まれば、寝たり、遊びに行ったりしてリフレッシュする。そうして仕事から離れると、自然と漫画が描きたくなるそうだ。その繰り返しでこれまでやってきた。
キャプテン翼が長寿漫画になったのは、作者である高橋さんの思いや情熱、人柄も然ることながら、漫画自体の魅力もあってこそ。とりわけキャラクターの魅力が色あせていないことが読者に支持されている要因ではないかと高橋さんは感じている。
高橋さんによると、キャプテン翼に登場するキャラクターの多くは、既に小学生編の全国大会を描いているころには一人歩きして、中学生編でそれぞれのキャラクターがどんどん成長していったそうだ。
それを示すエピソードがある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング