――「ミツカリ」を開発した背景を教えていただけますか?
表: 私は前職(モルガン・スタンレーMUFG証券)で、面接業務を担当する機会が多かったのですが、そのときに痛感したのが採用のミスマッチは企業側だけでなく、入社した人にも悲惨な思いをさせてしまうということです。最悪の場合、本人が病気になってしまうこともあります。
どうすればミスマッチをなくせるのか。そう考えていたとき、ある疑問が浮かびました。
仕事を探すとき、仕事内容だけでなく「この人がいるから」「こんな社風だから」という動機で仕事を選ぶケースも多いのになぜ「人」や「社風」で応募者と企業をマッチングさせるサービスが世の中にないのだろう、と。
上司やチームメンバーとの相性は仕事のパフォーマンスにも大きく関係するので、重要な問題です。逆に言えば、どんな人でも、“自分と合う組織”に入れれば、絶対に活躍できると私は思っています。
そして、その「合う」「合わない」は、スキルうんぬんの話ではありません。なぜなら、同じ業務でも、ある組織では活躍できたのに、違う組織では全く活躍できないという人が現実にいるからです。頭がキレて優秀な人でも、環境によっては成果が出せなくなるというケースを私自身がよく見てきました。
しかし、こうした課題に本気で向き合う企業は少ないのが現状です。理由は社風や価値観というものが、非常にふわっとしていて「見える化」できなかったからです。
近年は、AIを活用したデータ分析などによって、そうしたものも見える化ができる時代になりました。今ならこの課題を解決できる――そう考え、2016年2月に応募者と企業の“マッチ度”が可視化できるサービス「ミツカリ」を立ち上げました。
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