同じ駅なのに、なぜ「駅名標」の書体が違っているのか水曜インタビュー劇場(もじ鉄公演)(6/7 ページ)

» 2017年11月22日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

駅名標の情報量が増加

石川: 新幹線品川駅が開業したのは2003年のこと。新ゴはどんどん増えていて、ゴナはどんどん減っていたころなのに、なぜわざわざゴナを使ったのか。品川駅の新幹線のりばを見ると、先ほどご紹介したJR東海のこだわりがうかがえますよね。

土肥: 話は変わりますが、石川さんが注目している駅名標はありますか?

石川: 大きくわけて2つあります。ひとつは、2020年の東京オリンピックを控えて、多くの駅で駅名標を新しくしているんですよね。例えば、池袋の写真を見ていただけますか。

JRの池袋駅。駅名標に情報量が増えた

 書体が違っていますが、そのほかに路線名を表すアルファベットと番号を組み合わせた「駅ナンバリング」を導入しているんですよ。路線記号はJRの頭文字の「J」と路線を表すアルファベットを組み合わせていて、池袋の場合は「JY13」。主な乗換駅はアルファベット3文字も併記していて、池袋の場合は「IKB」。ちなみに、秋葉原は「AKB」!

土肥: なんか分かりやすいような、分かりにくいような。

石川: あと、従来は日本語と英語で表記していましたが、中国語と韓国語も加えました。

土肥: かつてテレビのリモコンボタンが増えて、使い勝手が悪くなったことがありました。駅名標も情報量を詰め込みすぎると、視認性が悪くなるかもしれません。

石川: 既に「分かりにくくなった」という声があるんですよね。情報を追加すると、なかなか削除することは難しくなるので、視認性との両立が課題ではないでしょうか。

以前の池袋駅の駅名標

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