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» 2018年04月08日 08時00分 公開

女子レスリングのパワハラ問題、一体誰が得をしたのか赤坂8丁目発 スポーツ246(5/5 ページ)

[臼北信行,ITmedia]
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伊調のコメント、どんな意味が込められているのか

 個人的には今回のパワハラ告発文が世に明らかになった直後、当の伊調選手が「(告発に)関与していない」と口にしていたにもかかわらず後にウヤムヤになったことが、どうしても引っかかっている。パワハラ認定を受けて、同選手は「アスリートファーストの確立を」というコメントを出したが、これに何か深い意味が込められているような気がしてならない。

 伊調選手は告発状を提出したことで、栄氏のパワハラ行為だけでなく、自分の意思とは関係のないところにまで話が及んでいると感じていたはずだ。だからこそ、今回のようなケースが二度と繰り返されないように、今後はもっと競技者の考えや意見を反映させてほしいとの願いを込めて、あえて用いたのではないだろうか。

 いくらパワハラを受けたとはいえ、栄氏は伊調選手にとってかつての大恩人だ。その元大恩人が告発されて地位も名誉も失い、キズをつけられることを伊調選手が望んでいたとはどうも考えにくい。そういう意味でも「アスリートファーストの確立」は日本女子レスリング界を含めスポーツ界全体に厳守してほしい。

臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:

 国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。

 野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ、2018年平昌)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。


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