2018年4月15日、東京ディズニーランドは、開園35周年を迎え、楽しげに踊るミッキーとミニーを取り囲む人々の模様が各メディアでも華々しく報道された。一方、日本マンガの雄・ドラえもんも、最新映画『ドラえもん のび太の宝島』が興行収入44億円を突破し、久々の大ヒットでちまたを騒がせている。
しかしディズニー映画(ピクサーを含む)が1000億レベルの興行収入をたたき出すのに対し、われらがドラえもんは久々の大ヒットといったところで、その20分の1の水準にすぎない。普通、ネコはネズミより強いが、アニメの世界では、ネズミがネコを圧倒しているのだ。ドラえもんはネズミに耳をかじられてネズミが苦手ということだが、ビジネスでも大きく水をあけられている。
最近、ジブリが愛知県でテーマパーク化するという報道がなされたが、『天空の城ラピュタ』の大ヒットから実に30年の月日が流れている(関連記事)。これを遅いとみるかどうか。答えは「遅すぎる」である。実際にウォルトディズニーも、白雪姫の大ヒットから18年で、最初のディズニーランドを誕生させている。既にテーマパークの成功例はたくさんあるので、ジブリはあと10年は早く動けたはずである。
さて、ここで本題である。ネズミのミッキー帝国は、なぜ世界に冠たる時価総額20兆円企業にまで成長したのか? ウォルトディズニー社は設立されて実に90年が経つが、それでも毎年2ケタ水準の成長を続ける魔法の秘けつとは、一体どのようなものなのだろうか?
新刊『最強のディズニーレッスン――世界中のグローバルエリートがディズニーで学んだ50箇条の魔法の仕事術』では、ディズニーの歴史と経営判断をひも解くことで、誰もが学べる仕事術の教訓を一冊にまとめてある。ドラえもんと比較したディズニーの強みを3点あげるなら、以下の通りである。ちなみに「ドラえもん」に限らず、スタジオレベルで藤子スタジオやジブリと比べても、同様の教訓が得られるだろう。
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