最後に湖中氏に聞いてみた。なぜコナカはこのスーツを開発できたののか?
「どうなんでしょう。みんな、当たり前のことを、当たり前と思わなかったからじゃないでしょうか」
やっぱり、少し変わっているのだ。だが、彼が言う通り、当たり前のことなど何一つない。思えば、我々が生きていること、ここに文明があること、何一つ当たり前ではない。
湖中氏はこう言っているような気がする。「世界中をその目で見て、自分の頭で考えよ。そこで見出した何かこそが“生きた証”なのだから」と。
1972年、愛知県生まれ。早稲田大学卒業後、広告代理店入社。退職後、経済ジャーナリストに。現在は業務提携コンサルタントとして異業種の企業を結びつけ、新商品/新サービスの開発も行う。著書は『掟破りの成功法則』(PHP研究所)、『ニッポン「もの物語」』(講談社)など多数。
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