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勝手に“天職”を見つけ出す転職AIがすごい HR Techは人事にとって魔法か、それとも脅威か(2/3 ページ)

» 2018年06月27日 07時00分 公開
[服部良祐ITmedia]

ネットに投稿した記事が決め手に

 前職での松島さんの最初のキャリアはエンジニアではなく、フライトシュミレーターを管理するメカニック。その後プログラミングも仕事でやるようになったが、一般的なエンジニアとは異なる職歴だ。転職活動をしていないため転職市場にも現れない。それをscoutyは見つけ出した。

 Nextremerの両角和軌さんは「エンジニアの採用を強化しようと試しに導入したが、scouty上で見た松島さんは100点満点中50〜60点。面接したら80点に跳ね上がり、働き始めたらさらに伸びている。将来は“化け物級”の人材になる」と太鼓判を押す。

 一方、「正直ドンピシャな業界・経歴ではなかった」とも話す。決め手となったのは、scoutyが収集した松島さんがネットに投稿していた技術系の記事。「scoutyが見つけ出さなければ松島さんにはとても気付けなかった」と話す。

photo 転職候補のエンジニアの情報(イメージ)。本人もこれが作られていることを知らない

 現在、非エンジニアも含めると約100万件の人材のデータを持つscouty。運営するscoutyの島田寛基社長は「人はたまたま目の前にある選択肢を選んでしまう傾向がある。AIとオープンデータを使い、必然的に(転職者と)合っている仕事をマッチングさせたい」と語る。

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