タクシー大手の大和自動車交通は8月6日、台湾のタクシー最大手・台湾大車隊(Taiwan Taxi)と業務提携すると発表した。両社のWebサイトやアプリ上で、相手国のタクシーの事前予約や配車依頼ができるサービスの実証実験を始める。言語面の課題を解消し、利便性を高めることで相互送客を図る。
タクシーの大手2社が、Web上での相互送客の面で連携するのは業界初という。
日本の顧客向けには、台湾大車隊が運営する観光タクシーを大和自動車交通のWebサイトで予約できるサービスを6日に始めた。9月1日からは、台湾桃園国際空港(台湾 桃園市)への送迎なども、大和自動車交通の配車アプリ上で予約できるようにする。
主な観光ツアーは、台湾北海岸の景観や金鉱山の跡地を巡る「水金九金鉱山の旅」(4700台湾ドル〜)――など4種類。訪れる観光地やスケジュールは全て日本語で書かれており、申し込みフォームに必要情報を入力することで予約できる。
当日は空港などで台湾大車隊のドライバーが出迎え、事前に予約したコース通りに観光地を周遊するため、コミュニケーション面でのトラブルを防ぐ。万が一に備え、日本語が話せるドライバーを選択できるほか、日本語対応のコールセンターも設ける。
台湾の顧客向けには6日に、大和自動車交通が運営する観光タクシーと羽田・成田空港への送迎を、台湾大車隊のWebサイトで予約できるようにした。10〜12月をめどに、空港への送迎などをアプリでも予約可能にする予定。
大和自動車交通は、浅草寺雷門・日本橋・東京スカイツリー・両国国技館を巡るツアーなどを展開する。台湾からの訪日客を羽田・成田空港で出迎え、各スポットを周遊するなど、台湾大車隊と同様のサービスを提供する。
大和自動車交通は「今後はサービスを標準化し、日本と台湾のお客さまの満足度向上に貢献できるよう目指す」としている。
同社は2018年初頭に、同じ方向に向かう乗客をスマートフォンアプリでマッチングし、1台のタクシーに相乗りで乗車可能にする実験を国土交通省と共同で実施するなど、新サービスの創出に注力している。
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