最大50%還元! JR西日本「ICOCAポイント」、“大胆策”の理由杉山淳一の「週刊鉄道経済」(3/6 ページ)

» 2018年08月17日 07時00分 公開
[杉山淳一ITmedia]

京都〜大阪、4回目以降は50%還元

 「時間帯指定ポイント」はかなり大胆な制度だ。平日の午前10時〜午後5時、土曜・休日、年末年始に還元率がアップする。こちらは利用区間が限定されている。東海道本線(JR京都線、神戸線)、福知山線(JR宝塚線)の108区間が指定されている。108区間は34グループに分けられており、同じグループの場合は回数を合算できる。例えば、大阪〜三ノ宮と大阪〜元町は同じグループに属しているため、1回ずつ利用すると「2回」とカウントされる。JR京都線、神戸線、宝塚線で、同じ運賃の区間がまとめられているようだ。回数券よりは融通が利く。

photo 時間指定ポイントを獲得できる区間。同じグループであれば同一区間としてカウントされる(出典:JR西日本報道資料

 これらの指定区間は、前述のように時間、曜日限定でポイント還元率が上がる。通常は、11回以上の乗車で適用される利用回数ポイントで10%還元となるが、時間帯指定ポイントが適用される日時・区間なら、4回以上で30%、または50%還元になる。家電量販店風に言うと「ただいまポイント3倍還元」「本日はポイント5倍デー」という感覚だ。

 例えば、京都〜大阪間は50%還元だ。普通運賃が560円だから、4回目から280ポイントが還元される。回数券の場合、11回分で1回当たり約509円。ICOCA時間帯指定ポイントなら2240円分の還元があって、1回当たり約356.4円。ICOCA時間帯指定ポイントのほうが得である。

【追記:2018年8月17日17時30分 読者からの指摘によると、大阪〜京都間などいくつかの区間で、特例により9枚分の料金で11枚つづりの回数券が販売されている。その場合、大阪〜京都間は1回当たり約458円となる】

 いずれにしても、もうきっぷを買って乗っている場合ではない。JR西日本のICOCAエリアに住んでいるなら、まずはICOCAを入手してICOCAポイントの利用登録を済ませておくべきだ。その上で、回数券が得だと思ったら、その区間だけ回数券を使えばいい。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.