ここまで、ミドル・シニアの入り口にあたる40代前半から半ばにかけて、「出世」や「キャリアの終わり」に対する個人の意識に大きな変化が見られることをお伝えしてきました。
それでは、躍進している個人に共通して見られるキャリア意識とはどのようなものでしょうか。
40代〜60代のミドル・シニア社員2300人を対象に実施した調査の結果(図3)、40代の躍進を促す個人のキャリア意識として、「社会貢献意識」「仕事を通じた成長実感」「仕事における自己効力感」がプラスの影響を与えていることが分かりました。このように、社会に与える意義や自分にとってのやりがいに基づいて仕事を捉える態度のことを「内的キャリア観」と呼びます。
50代以降の躍進行動に対しても、仕事を通じた専門性の向上など、一貫して「内的キャリア観」がプラスの影響を与えていることから、40代〜60代のミドル・シニアの躍進を促す重要なキャリア意識であることが分かります。一方、昇進・昇格といった目に見えやすい役職・ポストを志向する「外的キャリア観」は、いずれの年代の躍進行動にもプラスの影響を及ぼさないことが分かっています。
このことから、40代の時期にいかに「内的キャリア観」を身に付けることができるかが、躍進を促すキャリア支援施策上の重要なポイントであることがうかがえます。
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