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築地移転の裏で進む“ネズミ駆除大作戦” 都は粘着シートを4万枚準備本番はこれから(3/3 ページ)

» 2018年09月14日 06時00分 公開
[昆清徳ITmedia]
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思わぬところに落とし穴が

 ネズミの駆除対策をして、外部に逃げ出さない処置をしてもまだ安心はできない。担当者が思いもよらないような場所にネズミの“逃走経路”があったのだ。10月中旬に築地市場の解体工事が予定されているが、もし、そこを見逃していたら駆除しきれていないネズミが外部に逃げ出す可能性があったという。

 きっかけは、ある関係者から「下水道や雨水管(雨水などを集めて放流する管)といった場所からネズミが逃走するのではないか?」という指摘があったことだ。担当者が実際に築地市場のマンホールを開けるなどして調査したところ、実際にネズミが外部に抜け出せる穴を発見した。担当者は急きょ、その穴にネットをつけて、ネズミが通れないようにした。

 もう1つの逃走経路は通信線だ。築地市場の建物から外部に伸びている通信線が複数あり、そこからネズミが外部に逃げ出す恐れがある。築地市場が稼働している期間は切断できないので、解体工事の直前に対処する予定だ。

 担当者は「必要な段取りはほとんどできています。周辺の方々からは何度も『しっかりやってほしい』との言葉をいただいておりますので、気を抜かずに取り組もうと考えています」と語る。

 築地市場のネズミ駆除はこれからが本番だが、担当者の奮闘を期待したい。

photo 老朽化が進む築地市場の建物
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