大坂なおみを悲しませる、マスコミの信じられない質問赤坂8丁目発 スポーツ246(1/3 ページ)

» 2018年09月18日 11時27分 公開
[臼北信行ITmedia]

 一躍、時の人になった。テニスの全米オープン女子シングルスで日本人史上初の四大大会初優勝を成し遂げた世界ランキング7位・大坂なおみのことだ。元世界ランキング1位のセリーナ・ウィリアムズ(米国)を相手にストレート勝ちし、栄誉をつかんだ20歳のヒロインに日本中が大熱狂。凱旋帰国を果たすと一挙一動に熱い視線が注がれ、そのフィーバーは最高潮に達している。

 「東レ パン パシフィック オープン」(アリーナ立川立飛 及び ドーム立川立飛)では9月19日の2回戦で2014年に全豪準優勝を果たした同29位のドミニク・チブルコバ(スロバキア)と対戦することが決まった。決して侮れない相手だけに13日の帰国以来、多忙なスケジュールに忙殺され気味の大坂がどこまで本来の力を発揮できるかはどうしても気にかかる。「いつもと同じようにジムでしっかり調整ができている」と強調する本人の言葉を信じたいところだ。

大坂なおみの一挙一動に熱い視線が注がれているが……(写真提供:Getty Images)

 それにしても、この大坂に関する日本国内の騒ぎっぷりはすさまじい。もちろん彼女が注目を浴びて人気爆発のムーブメントを引き起こしていることは素晴らしいと思うが、ただし1つだけ違和感を覚えずにはいられない点がある。一部でやたらと大坂の出自について議論されていることだ。

 周知の通り、彼女はハイチ系米国人の父と北海道根室市出身の母との間に生まれた。大阪出身で日米の二重国籍を持ちながらもテニス選手としては日本国籍を選択し、日本オリンピック委員会から強化指定選手として認定を受け、現在に至っている。3歳から米国に移住し、生活圏が日本ではなく海の向こう側にあることで日本語は勉強中ながら完ぺきとは言えず基本的なコミュニケーションツールは英語だ。

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