――瀬戸社長は「松本代表をRIZAPに連れてきて失敗したな、嫌だな」と思うことはなかったのか。
瀬戸社長: 松本さんとは、30歳という父と子ほどの年齢差がある。(接する中で)困ったことはたくさんあるが、それは今回のように「覚悟を決めねばならない」といった瞬間的なつらさや苦しみだ。
「当社にとって何がベストか」という方針に違いはあったが、松本さんは当社に愛情を持ってくれていると100%確信を持っている。
私自身、この8月までは、成長するためだと考えて(M&Aなどの)手段を講じていたが、お話を聞く中で、変えねばならないものが多くあると確信を深めた。
松本さんとざっくばらんに健全な議論ができたことに感謝をしている。今回の決断は、松本さんがいなければできなかったことだらけ。結果として、招いてよかったと心から言える。
――松本代表は現在、COO職を外れて構造改革に専念しているとのことだが、立ち位置が不明瞭になっている気がする。今後、RIZAPに対してどの程度コミットしていくのか。
松本氏: RIZAPは瀬戸さんがトップだが、COOだった際は中間に私がおり、その下に、いくつかの会社を束ねるカンパニー長がおり、さらに下に、子会社の社長たちがいる。だが、そんなに多くのレイヤーをつくってどうする。減らさねばならないだろう。
私はそもそもCOO職(という肩書)にあまり意味はないと考えている。もっと大事なことは他にある。私はプライオリティの高いことをやっていくだけだ。
瀬戸さんは才能のある人で、人間的魅力もある。瀬戸さんにはよりよい経営者になってほしい。経営者がよりよくなると、会社がよりよくなる。そのためのアドバイスは続けていく。私はこれからも継続して、よきアドバイザーであるとともに、厳しいアドバイザーでありたい。
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