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» 2018年11月29日 07時00分 公開

投資する人としない人で、資産に「年3.5%」の差がつくのはなぜか?渋谷豊の投資の教室(5/6 ページ)

[斎藤健二,ITmedia]

渋谷: 企業というのは資本を出資してもらって、さらに借り入れを使いながら資本を成長させていきます。だけど国というのはそこまでできない。歳入と歳出のバランスをとりながら国の基盤を作っているので、営利のみを目的とした民間企業とインフラを整える国で比べるとスピードが遅く企業のほうがおのずと利益率が高くなります。

 さらに税金を納めて残ったお金でうまく経営ができない企業は淘汰(とうた)されていきます。現存している会社というのは、ちゃんと社会インフラのために納税を行いながらも、その上で経済の成長を上回る経営ができているからこそ存在できているとも言えます。

サイトウ: 確かに生き残っている会社は競争をくぐり抜けてきたわけですから、普通よりも優秀だということですね。

渋谷: もっと言えば、何で税金をいっぱい納めている富裕層の方がお金持ちになれるんだろう? と思いませんか。税金を納めていない人のほうがもしかしたら得なように思う人がいるかも知れません。何千万も何億円も税金を納めている人たちは、なぜお金が増え続けるのか。それは、そういった人が税金を納めた後に、残ったお金をより効率的に増やすことができる能力が高いからなんです。

 例えば100億円稼ぐ人が40億円ほど納税したとます。その人は、残った手元の60億を80億円、90億円にするビジネススキルを持っていたり、運用のスキルを持っていたりします。企業もそうなんですね。法人税を納めた後で、その残った資金を事業回して利益を伸ばし続けるというのは、それだけの稼ぐ力があるということなんです。

サイトウ: では、なぜ日本の株価はバブル後上がらなかったんでしょう?

渋谷: 一般的には、バブル時には株式の評価自体が正常ではなかったといわれています。いわゆる信用創造が行き過ぎて熱狂状態になりました。そもそもあの時が異常値だったのです。その異常値をないものとして見ると、日本でも株価は右肩上がりになっているんですよ。1960年を起点として見ると、日本の株価は平均して7%以上成長しています。ただバブルの時あまりに飛び出してしまったので、あの異常値をどうしても基準に考える癖があるんです。

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