「ひかり」を再評価、ロマンスカーの心地よさ…… 2018年に乗ったイチオシ列車と、2019年期待の鉄道杉山淳一の「週刊鉄道経済」新春特別編(3/6 ページ)

» 2019年01月04日 08時30分 公開
[杉山淳一ITmedia]

新幹線……「ひかり」を再評価

 東北・上越・北陸・東海道・山陽と、東京駅からほぼ全方面の新幹線に乗車した。九州へは航空機、秋田は2回のうち1回は「こまち」で往復、もう1回は夜行バスで行き航空機で帰った。出発時間を遅らせる必要があったためだ。夜行バスの最終便も便利だけど、夜行列車があった頃はラクだったなあと寝台特急「あけぼの」を懐かしく思った。

photo 2018年に乗った「新幹線」

 18年は「ひかり」の便利さを再発見した。福井市を3回訪問した。筆者の新幹線の最寄り駅は新横浜だから、出発は3回とも新横浜発の「ひかり」で米原へ。「しらさぎ」に乗り換えて福井に着く。帰りのうち2回は金沢経由北陸新幹線だった。横浜市内〜米原〜福井〜金沢〜長野〜東京都区内という片道乗車券を使うと、往復切符を買うより安いからだ。

 北陸へ行くには北陸新幹線が速くて便利だけど、新横浜付近から福井へ行く場合、新横浜から米原経由のほうが早い。特に米原に停車してくれる「ひかり」は便利な列車だった。「ひかり」は列車によって停車駅が異なるけれど、小田原〜名古屋間をノンストップの「ひかり」に乗ると、「のぞみ」とほとんど変わらない所要時間だ。

 「のぞみ」登場まで東海道新幹線の花形列車だった「ひかり」は、いまや少数派である。そして混んでいる。訪日外国人向け「ジャパンレールパス」は「のぞみ」を利用できないため、「ひかり」で移動する外国人観光客が多いからだ。「のぞみ」を「ジャパンレールパス」で利用できるようにするか「ひかり」を増やすか。「ひかり」ユーザーとしては後者がありがたい。

photo 新横浜から「ひかり」で米原へ

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