こうして、2011年に第1回神田カレーグランプリの開催を決めたのだが、参加してくれる飲食店を説得するのに苦労したという。
「個人経営の飲食店も多く、“一匹狼”のような気質を持つ店長やオーナーもいます。知人のつてを頼って参加依頼をする一方で、カレーを提供しているお店に飛び込み営業もしました。『怪しい』『前例がない』『お店に優劣をつけられたくない』などと考える人もいました。ただ、一方で、グランプリの概要を説明すると『面白い』と前向きな反応をしてくれる店もありました」
実行委員には報酬もなく、交通費などの必要経費を自腹で賄うケースもあるという。「とにかくカレーで街を盛り上げたい」という熱意が通じたのか、中俣氏は20店の協力を取り付けることができた。
第1回のカレーグランプリはスポーツ祭りと共同開催だったため、純粋な参加者数とはいえないが、来場者数は3万1000人を突破。カレーへの投票数も1万750票という予想以上の反響があった(1食1票で換算。1人で複数投票した結果)。
中俣氏によると1回目の実績があったおかげで、2回目にはエスビー食品や福神漬などを製造する新進(東京都千代田区)がスポンサーになってくれた。回を重ねるごとに、スポンサーや参加店舗が増え、5回目からは単独開催できるまでになった。
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