「家と会社の往復で忙しく、恋をしたいが出会いがないという層にとっては、『Pairs(ペアーズ)』が一つの答えだ」――。恋愛マッチングサービス「Pairs」を運営するエウレカ(東京都港区)の石橋準也CEO(最高経営責任者)は、1月24日に開いた記者会見でこう強調した。
石橋CEOは同日、Pairsの累計会員数が1000万人を突破したと発表。2018年2月から1年弱で300万人増と大きく伸びたという。また、同サービスで交際相手を見つけた人は累計約20万人に上り、そのうち約6割に入籍・結婚の意思があることも明かされた。
好調の要因は、18年から24時間・365日対応するオペレーターを常駐させて顧客サポートに注力した点、同じ趣味や価値観の異性がマッチングしやすいようアルゴリズムを調整した点、同サービスで出会ったカップルを起用した広告を積極展開した点――などだとしている。
Pairsがスタートしたのは12年。(1)職業・年収などの条件を基に異性を検索する、(2)顔写真やプロフィールを見る、(3)気になった異性に「いいね!」を押す――という仕組みで、相手が「いいね!」を返すと「マッチング」が成立してメッセージ交換が可能となり、気が合えば現実世界でのデートに進める流れだ。現在は日本のほか、韓国と台湾でもサービスを運営している。
市場の黎明期にサービスを始めたことによる先行者利益を得ているほか、効率よく交際相手を探したい人のニーズに合致したことにより、Pairsの累計会員数はサイバーエージェント子会社が運営する「タップル誕生」(18年10月時点で累計400万人)、ネットマーケティングが運営する「Omiai」(18年10月時点で累計361万人)といった競合サービスを上回っている。
エウレカが同日公表した予測によると、19年の婚活アプリ市場規模は前年比約35%増の約380億円に拡大する見込み(大手10社の売上合計額)。好調な市場環境を追い風に、同社は今後、さらなるユーザー増を目指していくという。
具体的には、Pairsで交際に至ったカップルのデータをより詳しく分析し、「散歩が好きな男性とカフェ巡りが好きな女性は相性が良い」などと隠された相性を見いだし、交際に至りやすい相手を上位に表示するなど、アルゴリズムをさらに改善する計画。
台湾と韓国での海外事業もさらに強化していく方針で、石橋CEOは「今後はセレンディピティ(ふとしたきっかけで手にする幸運)を感じられる出会い方を実現し、最高の恋愛体験を構築していく」と意気込んだ。
ただ、筆者は取材していて気になった点があった。それは「一度使ってみたものの、交際相手と破局したユーザーはどうなっているのか?」ということ。
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