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» 2019年02月20日 12時36分 公開

販売チャネル、キャンペーンも強化:LINEモバイル、au回線を提供へ 3キャリア対応と“料金の分かりやすさ”で攻める

LINEモバイルが今夏までにau(KDDI)回線の提供を始めると発表。既にNTTドコモ回線とソフトバンク回線には対応済みで、大手キャリア3社を網羅する。複雑な条件を廃したキャンペーンなども提供し、ユーザー増を目指す。

[ITmedia]

 MVNO(仮想移動体通信事業者)のLINEモバイルは2月20日、今夏までにau(KDDI)回線の提供を始めると発表した。詳細は4月に発表する予定。すでにNTTドコモとソフトバンクの回線を提供しているため、大手携帯電話事業者(キャリア)3社を網羅する。端末のSIMロックを解除しなくても3大キャリアから乗り換えられる体制を整え、より多くのユーザー獲得を目指す。

 LINEモバイルは格安SIM市場で9位(2018年9月現在、MMD研究所調べ)。「Twitter」「Facebook」「Instagram」など主要SNSが使い放題になるサービス「データフリー」を提供している点や、データ通信専用SIMを契約する場合は最低利用期間がない点(音声通話を利用する場合は12カ月)などが支持されている。

photo LINEモバイルの嘉戸彩乃社長(=左)、CMに出演する女優・モデルの本田翼さん(=右)

ソフトバンク回線対応後、純増数が3倍に

 参入当初はLINE傘下でドコモ回線のみを提供していたが、18年3月にLINEとソフトバンクが資本・業務提携を結んだためソフトバンク傘下に入り、18年7月からソフトバンク回線を提供。LINEモバイルの嘉戸彩乃社長は「ソフトバンク回線への対応から約半年間で、月間の新規申込者数が3倍に伸びた」と明かす。

 現在の格安SIM市場は、契約する通信会社を主体的に選択できる“高リテラシー層”による、キャリアからの乗り換えが落ち着いたことなどにより、一時の勢いを失ったとみられている。潜在顧客は格安SIMに対する理解度が高くない層が多いとみられ、各社は口コミなどを頼りに新規獲得を目指している。

 こうした中でLINEモバイルが伸長できた理由は、「7900万人のMAU(月間アクティブユーザー数)を持つコミュニケーションアプリ『LINE』の顧客基盤を生かし、オンラインでの申し込みに抵抗感がない10〜30代のユーザーを多く獲得できたため」(嘉戸社長)という。

photo LINEモバイルが成長できた要因(=プレゼンテーション資料より)

実店舗も強化

 ただ、さらにシェアを伸ばす上では、対面での接客を強化して中・高年齢層を獲得することが重要だ。そのため同社は現在、販売チャネルの拡大に注力しており、全国600カ所の実店舗で購入後の即日開通に対応。今後も実店舗の拡充に努めていくという。

 嘉戸社長は「『どうすれば申し込めるの?』『SIMカードはどうやって挿すの?』という層をケアしていきたい」と話す。

10人に1人の月額基本料が無料に

 また、NTTドコモが今春にも料金の値下げを予定し、残るキャリア2社の値下げの有無が注目を集める状況下で価格面の競争力を持たせるため、LINEモバイルも割引キャンペーンに注力。2月20日〜3月31日の間に他社から乗り換えたユーザーの中から、抽選で10人に1人の月額基本料を1年間無料にする「らっきー★ふぇすてぃばる」と呼ぶ施策を始める。

 LINEモバイルの公式「LINE」アカウントを「友だち」に登録したユーザーに、第2・第4水曜日にメッセージで抽選への参加を呼び掛け、当選者にハーゲンダッツジャパンのアイスクリームを提供するキャンペーンもスタートする。

「誰でもお得」でキャリアと差別化

 同社はこのほか、主要SNSと「LINE」の通信量をカウントしない「コミュニケーションフリー(3GB)」プランなどを月額300円で利用できるキャンペーンも18年11月から展開するなど、価格面での訴求にも注力している(終了日は未定)。

 嘉戸社長は「キャリアは(広告などで)『月額何円から』とうたっているが、実際にその価格に下げるためには、2年縛りと契約の自動更新に同意し、学割、家族割、固定回線などにも加入する必要がある。LINEモバイルはそういうことはせず、誰でも参加可能で、誰でもお得な取り組みを行っていく」と戦略を説明する。

 また、「キャリアが月額300円まで(値下げを)することはないだろう」とも話し、価格面の優位性を強調。「(サービス、販売チャネル、キャンペーンの)3つを頑張る」と意気込んだ。

photo LINEモバイルが今後重視していくポイント

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