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どのようにすれば“いい人”を採用できるのか ポイントは4つ急募をなくす(6/7 ページ)

» 2019年02月21日 07時55分 公開
[倉貫義人ITmedia]

セルフマネジメントできる人材を見極める4つのポイント

 TIPSで見極めることができるのは、効率的に成果を出せる人材かどうかという点です。TIPSだけでは、自律的に働けるかどうかまでは分かりません。

 自己組織化されたチームにセルフマネジメントができる人材は不可欠ですが、採用の段階でどうやったら見極められるのでしょうか。実際にトライアル期間で仕事を一緒にするほかに、面談をしていく中でも見極めるポイントが見えてきました。それが次の4つの観点です。

(1)現職の仕事を辞めてから応募にチャレンジしようとされる方は危ない

 私たちの採用プロセスでは採用に非常に時間がかかりますし、そのことは表明しています。どれだけ実力があっても、信頼関係を築くためにはそれなりに時間がかかります。それを分かったうえで退路を断つというのは、リスクマネジメント的にも、それを受ける私たちの印象を考えてもマイナスです。

 もちろん、例外もあります。とてもブラックな会社で働いていたので、遅かれ早かれどのみち会社を辞めるし、もし採用で落ちたとしても次のメドがあるというようなリスクマネジメントができているのなら大丈夫でしょう。要は「後先をちゃんと考えて行動しているか」ということです。

(2)面談をしている中で私たちが期待していることを答えようとする

 頭の回転が速く、相手の期待を読み取る能力があることは、仕事をしていくうえで非常に大切です。しかし、面談の場では相手の本質を知りたいし、長くやっていけるように価値観やカルチャーが合うかどうかを見極めたいので、いい回答をするだけではダメなのです。

 転職のような重要な局面で、しっかり自分自身の考えを持っていないと、その先でいつか後悔するときに誰かのせいにしてしまうことになります。自分で決めたことならがんばれるはずです。会社と社員は長く付き合っていきたいと考えているので、そもそも表面的な回答はいらないのです。

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