コラム
» 2019年02月26日 07時35分 公開

「行動」ではなく「意味」を教える:リッツ・カールトンに学ぶ バカッター対策としての水際作戦 (1/3)

いろいろな人たちが対処法を提案しているが、筆者が提案するのは、「あなたが好きなものは何ですか?」という教育方法だ。経営者が大切にする理念を共有することで、不適切なアルバイトの採用を水際でストップできる。

[中嶋よしふみ,ITmedia]

 前編では、なぜ飲食店でのバイトテロが大炎上するのか、日本のタブーからその理由を考えてみた。では、どうしたらバカッターを止めることができるのか。ポイントはアルバイトに「意味」を教えることにある。

(写真提供:ゲッティイメージズ)

バカッター騒動を防止する方法

 企業で働く人、特に店長や管理職、経営者は、どうすればこういったトラブルを防ぐことができるか頭を痛めていると思うが、やるべきことは必要なことを教えればいいだけだ。アルバイトの研修は多くの業種で形骸化し、1日やればかなりマシな方、数時間から数十分であとはやりながら覚えろというケースは多い。その内容も業務の「行動」にだけフォーカスし、「意味」を教えるケースはまれだ。

 なぜこの仕事をやる必要があるのか? それを教えず表面的な行動を言われた通りにやれといわれても、アルバイトは見えない所で手を抜き、最悪の場合は悪ふざけを撮影してSNSにアップロードするかもしれない。バカッター騒動はバイトテロと呼ばれているが、実際のテロ対策は警察や特殊部隊を街の隅々に配置することではない。根本的な対策はそもそもテロを起こそうと思う人を生み出さない事だ。そのためにはやはり教育・研修が必要となる。

 もし筆者がすし屋を経営していて、アルバイトにバカッター騒動を起こさないように指導しなければいけない立場ならどうするか? そして、もし筆者が高校生だったらどのような指導を受ければ理解、納得できるか?

 すし職人になりたいわけでもないアルバイトに、経営者と同じ感覚を持たせるのは無理だ。すしへの愛情を熱心に説いた所で、聞かされた方はシラケるだけだろう。ただ、すしや飲食業に思い入れのないアルバイトにも「上手く」働いてもらう必要がある。すでに説明した通り、人が怒るのは大切なものが粗末に扱われた時、踏みにじられた時だ。

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