2020年度から、小学校でのプログラミング教育が必修化される。これに先立つ形で、学校法人角川ドワンゴ学園は2月28日、実践的なプログラム技術が学べる小中学生向けスクール「Nepps(ネップス)」を開設することを発表した。小学4年生〜中学3年生が対象で、4月12日に開校する。3月から順次体験授業も実施する予定だ。
代々木・大宮・横浜の3カ所で開講され、同学園が運営するN高の校舎を使う。授業は週1回から週4回まで選択可能で、学費は週1回コースで月2万1600円(税込)から。少人数を集めた個別指導の形態をとり、受講生に合わせた進度で展開される。この他、入学金1万800円(同)がかかる。
N高やN中で培ったプログラミング教育のノウハウを生かしているのが特徴で、授業もN高のスタッフが主に担当する。ブラウザのインストールやキーボードの入力に始まり、キーボードを使わずマウス操作だけで視覚的なプログラムができる「Scratch」という言語からプログラミングの世界へと入っていく。3カ月間で簡単なゲームやアプリを製作し、一人5分の持ち時間で自分の作品をプレゼンする「LT大会」で発表。その後、タイピング技術の習熟とともに、「Unity」「Xcode」などの順に、より高度な他のプログラミング言語の習得を目指していく。
実践的には、Webサービスの構築やデザイン、3Dプリンタを用いた製作などへ段階を進め、さらにAI(人工知能)を用いた機械学習の入門や、コンピュータ・サイエンス、電子工作や競技プログラミングへと取り組んでいく。授業のない曜日でも校舎の施設を利用した自習が可能だ。
角川ドワンゴ学園評議員で、ドワンゴ社長の夏野剛氏は設立の背景について、こう説明する。
「『21世紀人』はプログラミングができることが必須の武器となっています。僕自身大学でも教えていますが、プログラミングができるということはコンピュータと会話ができ、仲間にし、コンピュータを使う側に回れるということ。これからAIの時代に進んでいくと、プログラミングができないとコンピュータに使われる人になってしまいます。コンピュータを使う人になりたいのか使われる人になりたいのか、この選択を今の若い人は迫られています」
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