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» 2019年03月05日 08時10分 公開

スピン経済の歩き方:セブンのバイトが、ファミマのおにぎりを売るのはどうか? 24時間営業を続ける方法 (5/5)

[窪田順生,ITmedia]
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セブンのバイトが、ファミマのおにぎりを並べる日

 今から19年前の『日本経済新聞』(2000年12月9日)で、セブン-イレブンを立ち上げた鈴木敏文氏(現在、セブン&アイ・ホールディングスの名誉顧問)は、理想の経営者として小倉氏の名を挙げた。一方で、小倉氏はセブンについてこう述べた。

 「郵便に代わる社会インフラ(基盤)をと考え、規制緩和を訴えながら一からつくってきた。コンビニもそうなんだろう」

 宅配もコンビニもゼロから日本社会のインフラに成長したのは紛れもない事実だ。しかし、そのインフラが右肩上がりの人口増と経済成長に後押しされて、成し遂げられたことも忘れてはならない。

 人口が減れば当然、インフラ網は崩壊する。宅配クライシスもコンビニクライシスも起こるべくして起きている現象なのだ。

コンビニのおでんは誰が販売する?

 これを回避するには、これまでの「常識」を打ち破るしかない。「宅配の荷物は、引き受けた会社が、最後まで責任を持ってお届けするのが当たり前」「地域に同じコンビニが乱立して、競い合うのが当たり前」

 このような「常識」を一度壊して、新しい「当たり前」をつくり出すのだ。いわゆる、「破壊と創造」というやつである。

 宅配クライシスを経て、宅配業界の「当たり前」が一変しているように、コンビニクライシスでも同じことが起きる可能性はないか。

 今は「バカな話」と笑われているが、あと10年もしたら、セブンのバイトが、ファミマのおにぎりを並べる光景が普通になっているかもしれない。

窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。

 近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。


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