お店のミライ

やっぱり、前澤社長が悪いのか 「ZOZO離れ」の原因スピン経済の歩き方(1/5 ページ)

» 2019年02月26日 08時18分 公開
[窪田順生ITmedia]

 先週、ある情報番組で今話題の「ZOZO離れ」を取り上げていた。

 スタジオでは、巨大パネルを用いて「オンワード」「ユナイテッドアローズ」など有名ブランドが続々と撤退していることや、ZOZOの株価に、前澤友作社長の自由奔放な言動がどれだけ悪影響を及ぼしているのかを解説して、「ZOZO離れ」の原因は、「取引先の信頼を裏切ったから」というような話で盛り上がっていた。

 それを象徴するものとして、司会者がうれしそうに紹介していたのが、前澤社長がSNS休止宣言直前に、フォロワーへの質問形式で行った以下のような投稿だ。

 「どうせ少し時間がたてばセールになるので、洋服を定価で買うのは馬鹿らしいと思う」

 「自分が定価で買った洋服が、あとあとセールで安く売られているのを見たときの気持ちは?」

 「いまお店で約1万円くらいで売られている洋服の原価がだいたい2000〜3000円くらいだということを、皆さんはご存知ですか?」

発表後、「ZOZOSUIT」は話題になったが……

 こういうアパレルメーカーにケンカを売るような「失言」や、前澤社長の経営方針に対して、取引先の不信感が募って、それが「ZOZO離れ」に結びついたというのである。

 出演者からも「取引先の原価をバラすなんて絶対にやっちゃダメだろ」「完全にやっちまったな」なんて感じでブーイングが殺到。ゲストで出演した著名な経済評論家の方などは失笑しながら、「ちゃんとしたプロの経営者を呼ぶべき」と、前澤社長を完全に素人扱いしていた。

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