いつまで続く? 通勤ラッシュへの挑戦、歴史は長いかつての混雑率は300%超(4/4 ページ)

» 2019年04月12日 07時00分 公開
[小林拓矢ITmedia]
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人口動態と関わる東京の通勤ラッシュ

 東京圏では、今後も高層ビルの大規模開発が続き、都心部への通勤はさらに増えると見込まれる。東京が国際的な都市間競争で勝ち抜くためには、都市部のオフィスビルを高層化し、都心にもっと人を集めなければならないという考え方がある。その考え方に基づき、不動産事業者は都心の再開発を行っている。

 東京の人口は25年にピークを迎える、と予測されている。こうした数字を見ると、「数年我慢すれば、通勤ラッシュが改善されるのでは?」と思われるかもしれないが、この問題はそれほど簡単ではない。鉄道事業者だけでは解決できず、東京一極集中という社会構造や、東京の国際都市としての競争力を高める政策など、社会全体のあり方にも目を向けないと、解決することは難しいのだ。

 いまのままでは残念ながら、電車の中で“我慢”していただくしかない。

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