東京大学、京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学などの難関大学に通う学生が就職したい企業はどこ? 上位校向け新卒採用支援サービス「レクミー」を運営するリーディングマークの調査によると、1位は「三菱商事」だった。2位以降も伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事と続き、五大総合商社がトップ5を独占した。
6位はサントリーで、7位は東京海上日動火災保険。その後、三井不動産、三菱地所、日本航空(JAL)と続いた。トップ20に入った企業は前年(19年卒)と変わらず、総合商社、デベロッパー、広告代理店、メガバンクといった大手日系老舗企業の人気が続いている。大学別で見た場合も、この傾向は変わらないという。
前年と比べると、広告企業やIT企業が好調だった。過労死問題で人気が一時低下した電通は17位から13位にランクアップ。博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ(16位→15位)やサイバーエージェント(98位→89位)も順位を上げている。
IT企業では、楽天(40位→25位)、NTTデータ(50位→37位)、日本IBM(139位→76位)が大きく順位を伸ばした。GAFAの一角を担うGoogle(57位→51位)も好調だ。リーディングマークは「GAFAやビッグデータ、IoTといった言葉に象徴されるように、世の中でIT企業の存在感が高まっている。転職を前提とした『ファーストキャリアとしての新卒就職』という考えが浸透する中で、IT企業は魅力的な選択肢になってきているのではないか」と分析している。
家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」が好調の任天堂も、129位から88位と大幅にランクアップ。他にも凸版印刷(89位→41位)、ライオン(149位→56位)、バンダイ(148位→66位)、住友化学(185位→94位)などが大きく順位を伸ばしている。「上位学生向けの採用広報を強化するといった各社の採用活動への注力結果が反映されているのではないか」(リーディングマーク)。
一方、損害保険業界の人気は低下しており、前年27位だった損保ジャパン日本興亜は42位にランクダウン。リーディングマークは「メガバンクの人気が回復の兆しを見せる一方、金融志望の学生を取り合っていた損保業界は相対的に順位を下げる結果になったと考えられる」としている。また、もともと他業界との併願が少ない放送業界や海運業界は、就活早期化の影響で志望先を絞り込む学生が増えたことで、例年よりも併願先として選ばれにくくなっているという。
調査は2月25日から3月3日に「レクミー」に登録する20卒予定の学生を対象に実施。東京大学、京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学、大阪大学、一橋大学、東京工業大学などに通う5328人から回答を得た。
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