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» 2019年04月30日 05時00分 公開

牛乳ビンでぐいぐい飲む:1日で3000本! 昭和25年開業のミルクスタンドにお客が絶えない理由 (1/4)

JRの秋葉原駅と御徒町駅に昔ながらのミルクスタンドがある。ビンに入った牛乳を提供するスタイルにこだわり1日で3000本を売り上げる日も。牛乳のファンを獲得するために工夫していることとは?

[昆清徳,ITmedia]

 JRの秋葉原駅と御徒町駅で3店舗のミルクスタンドを運営している大沢牛乳(東京都千代田区)。約50種類の牛乳やフルーツ飲料、そして菓子パンやおにぎりなどを販売している。同社は開業してから69年が経過しているが、現在でも多い日は1日に3000本以上の牛乳やコーヒー牛乳を販売しているという。

 牛乳の消費量は減少傾向が続いており、スーパーでパック入りのものを買うのが一般的になった。飲料の選択肢も広がりつつある。ビンで牛乳を飲むという行為自体がどんどん減っている。そんな“逆風”だらけの状況で、大沢牛乳はどのようにしてお客の心をつかもうとしているのだろうか。支配人の稲村嘉一氏に話を聞いた。

photo JR秋葉原駅で営業する「ミルクショップ酪」

お客が絶えないミルクスタンド

 4月15日(月)の午後4時、JR秋葉原駅のホームで営業している「ミルクショップ酪」を訪ねた。まず、目に飛び込んでくるのが、まるでのれんのようにぶら下がっている短冊型ポップの数々だ。あるポップには牛乳ビンの写真とともに「酪農家を厳選した6軒に限定」「専任の獣医師が24時間体制で日々管理」といったこだわりポイントが記載されており、1本150円でも価値のある牛乳だとアピールしている。やや高価格帯のこだわり牛乳だけでなく、「明治」や「雪印メグミルク」といった大手ブランドの牛乳もそろえている。乳製品だけでなく、青汁、甘酒、にんじんジュースなども置いてある。

 カウンターで商品を注文すると、店員が冷蔵庫から牛乳ビンを取り出し、蓋を取ったうえでお客に渡す。店頭でグイっと飲み干し、ビンを返却するシステムだ。駅構内で転がったり割れたりすると危険なので、ビンは持ち帰ることができない。カウンターの横には小さな台も置いてあり、落ち着いて牛乳とパンを一緒に食べられるように配慮されている。営業時間は午前6時30分から午後9時までで、最も忙しいのは朝の8時30分ごろだ。仕事に向かう人たちが朝の“エネルギー補給”をしている。

 ミルクスタンドにはお客がひっきりなしに訪れる。ある中年男性は牛乳を5秒で飲み干し、無言でビンを返却し、足早に電車に乗り込んでいった。総じて、お客の滞在時間は短い。牛乳とパンを数分で口に放り込む姿を何度も見かけた。

 東京では、レトロなミルクスタンドは減りつつある。稲村氏は「私が知る限りでは、かつては(JRの)新橋、池袋、品川でも駅構内で牛乳が飲めました。30年以上前には、私鉄の駅ホーム上にある売店では冷蔵庫に牛乳ビンを入れて売っていましたね」と振り返る。

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