店員による推奨だけでなく、お客を楽しませたり、季節ごとの変化を出すような取り組みもしている。
大沢牛乳は定期的に「ご当地牛乳総選挙」を実施している。これは、5種類の牛乳の試飲を実施し、お客がおいしいと思ったものに投票してもらう仕組みだ。また、夏にはラムネを販売し、冬にはあたためた牛乳を多く用意する。
ミルクスタンドの経営で知られる大沢牛乳だが、実は秋葉原駅構内で自動販売機を13台運営している。自動販売機には「酪王カフェオレファンの声から生まれた待望のカフェインレス」「ストロベリーフェア」といったポップがペタペタと貼り付けてある。品ぞろえも工夫しており、ミルクスタンドの営業時間外にもこだわりの牛乳をお客に届けようとしている。
牛乳関連のラインアップを増やしたり、販促を工夫したりしている大沢牛乳だが、実は売れ筋商品はあまり変化していないという。
今も昔も白い牛乳よりコーヒー牛乳のほうが出数は多い。稲村氏は駅のホームで甘いものを飲みたいというニーズが高いためではないかと分析している。また、菓子パンのラインアップ(あんぱん、ジャムパン、クリームパンなど)はほとんど変わっていないが、不動の1番人気はあんぱんだ。牛乳とあんぱんを組み合わせた注文が多いので、「あんぱん定食」という社内用語が存在するほどだという。
駅のホームで牛乳を飲むというレトロな行為は、大沢牛乳の企業努力もあって、現在でも多くのお客の支持を集めている。昭和と平成の時代を駆け抜けてきた同社は、令和の時代もこだわり牛乳のファンを増やし続けられるだろうか。
豊洲市場の吉野家が面白い 「時給1500円」に「超少ないメニュー数」
レゴランドってそんなにひどいの? 家族を連れて行ってみた
松屋の魅力は券売機!? 人手不足時代に吉野家とすき家が導入しない理由とは
昭和生まれの「ランチパック」が平成になってから“大化け”した理由
回転すしの厨房はどうなっている? くら寿司で働く若きリーダーに見せてもらったCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング