売り手市場が続く中、新卒採用に苦戦している企業も多いようだ。人材会社ディスコの調査によると、2020年卒学生の採用に「かなり危機感がある」と答えた企業は全体の40.9%。「やや危機感がある」(53.6%)と合わせると、9割以上の企業が新卒採用に不安を抱えている現状が明らかになった。
「かなり危機感がある」と答えた企業が最も多いのは「商社・流通」で47.2%。その後「メーカー」(42.3%)、「サービス他」(39.4%)と続いた。最も少ないのは「IT」で31.4%だった。
実際の採用活動状況についても聞くと、「苦戦している」と答えた企業が48.0%と約半数。「順調である」と答えた企業は25.0%にとどまった。
「苦戦している」と答えた企業が最も多いのは、こちらも「商社・流通」で51.9%。次いで「金融」(50.0%)、「メーカー」(48.3%)だった。最も少ないのは「IT」(41.4%)で、唯一45%を下回った。
苦戦中の企業からは「選考中の辞退が前年よりも増えている」「転勤のある職種への応募が少ない」といった意見が出ている他、就活早期化により「学生との接点が減った」「限られた人員では対応が難しい」という企業もあった。
新卒採用の課題として最も多くの企業が挙げたのは、「応募者数の確保」(61.5%)だった。次いで多いのは「インターンシップや採用広報活動前の接触からのつなぎとめ」で50.3%。その後、「選考中辞退・内定辞退」(49.5%)、「採用重点層へのアプローチ」(43.8%)と続いた。
調査は5月8日から14日に全国の主要企業1万1865社を対象にインターネット上で実施。1097社から回答を得た。
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