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「ラブライブ!」舞台の沼津 アニメ未登場でも「聖地」にしてしまう驚きの手法とは「大洗モデル」活用(4/5 ページ)

» 2019年05月30日 06時00分 公開
[河嶌太郎ITmedia]
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デザインマンホールも

 また、商工会議所は市内の各商店街にアニメのキャラクターをあしらったタペストリーを配布。視覚的にも「ラブライブ!サンシャイン!!」一色に市街地を彩っている。

 さらに、「ソニー・ミュージック」が運営する「聖地巡礼」を支援するアプリ「舞台めぐり」と協働し、市内15カ所でキャラクターを描いたデザインマンホールを設置した。大半は市中心部に設置され、これもファンの市街地周遊に一役買っている。製作費用はインターネット上で資金を募る「クラウドファンディング」という手法で集められ、開始30時間で目標額の2217万円を集めた。

 「こうした取り組みの結果、現在では沼津駅前や商店街でも大勢のファンを日常的に見かけるようになりました。製作スタッフもこれに触発されたのか分かりませんが、作品のアニメやドラマCDで取り上げられる場所も少しずつ市街地のある北のほうへと進んで来ています」(中北さん)

 だが、「商店街のほうにファンが流れるようになった一番の功績は、地元の方のおもてなしによるもの」と中北さんは断言する。

 その“中心地”ともいえるのが、沼津あげつち商店街にある「つじ写真館」だ。つじ写真館でファンをもてなす峯知美さんはこう話す。

 「16年7月にアニメの放送が始まり、1話を全部見たら、このキャラクター達を応援したい気持ちが芽生えました。商店街の人にも見てもらい、商店街としても応援していけるという判断に至っている形です。イベントのある日や土日になると大勢のファンがお店を訪れてくれます。ファンの方々と交流していくうちに、いつの間にか『聖地』になっていった感じですね」

phot つじ写真館でファンをもてなす峯知美さん
phot つじ写真館の外壁にある黒板アート。作中でも採用された
phot 「ラブライブ!サンシャイン!!」のタペストリーが並ぶ沼津あげつち商店街
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