6月7日、トヨタは「EV(電気自動車)の普及を目指して」と題する説明会を開催した。「なんだ、EVに否定的だったトヨタが、出遅れに焦って慌ててEV計画をスタートしたのか」と思う人は多いだろうが、それはもう見当違いもいいところだ。
さて、この2年ほど矢継ぎ早に戦略発表を乱れ打ちしているトヨタだが、世間からはずっと「EV出遅れ」と言われてきた。
2017年秋、トヨタは「電動化プロジェクト説明会」を開催した。そこで発表した計画では、30年までにEV、FCV(燃料電池車)、PHV(プラグインハイブリッド車)、HV(ハイブリッド車)などを年間550万台販売という目標を明らかにした。トヨタの新車年販は約1000万台なので、550万台が電動化されると、過半が電動化車両になる計算になる。
【訂正:6月12日16時15分 初出で「電動化プロジェクト説明会」の開催年が誤っておりました。2017年に訂正いたしました。】
電動化車両の内訳をみてみると、HVを中核とするエンジン併用モデルが450万台。純モーター駆動のEVとわずかながらのFCVを合わせて100万台。残念ながら30年の時点でも純EVは10%に過ぎない。理由は簡単。高価なバッテリーをたくさん必要とするEVは値段が高すぎて売れないからだ。
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バッテリースワップ式EVへの期待と現実Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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